研究課題/領域番号 |
13740381
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機化学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
西岡 孝訓 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (10275240)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 金 / ナノクラスター / 有機金属錯体 / チオール / 均一系 / ジスルフィド |
研究概要 |
金ナノクラスターの表面にチオール基を配位子として持つ直接有機金属錯体を導入する方法として、表面の保護膜を置換する置換法と、金ナノクラスター合成時にアルキルチオールの代わりに有機金属錯体を共存させる直接合成法を検討した。置換法では、これまでに開発した合成法で確実にナノクラスターを合成できることに加え、サイズのコントロール法などを利用できる利点がある。アルキルチオールとの置換ではアルキル鎖が短い方が有利であると考え、原料としてプロパンチオレート保護金ナノクラスターを選択した。また、一般にチオールよりも置換しやすいアルキルアミンで保護された金ナノクラスターも用いた。有機溶媒中で数日間かけて置換を試みたが、各種分光学的データに違いはみられず、置換はうまく起こらなかった。これは有機金属錯体が立体的に嵩高いため、金ナノクラスター表面に接近できなかったものと考えられる。直接合成法では13年度に開発した、有機溶媒中での均一系合成法を用いた。金のソースに塩化トリフェニルホスフィン金錯体、還元剤にボランt-ブチルアミンを用い、架橋チオール基を持つ二核ロジウム錯体存在下で反応を行った。生成物の透過電子顕微鏡写真ではナノクラスターの生成が確認できたが収率が非常に低いため今のところ、詳しい分光学的測定や、含有元素の測定は行えていない。しかし、同様の反応をロジウム錯体なしで行った場合にはナノクラスターが全く生成しないことから、このロジウム錯体が保護膜となっているものと考えている。生成物の詳しい分析のためには、さらなる反応条件の最適化が必要である。
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