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基板表面状態と液晶分子吸着時の表面密度の相関

研究課題

研究課題/領域番号 13750022
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 応用物性・結晶工学
研究機関宮城工業高等専門学校

研究代表者

熊谷 晃一  宮城工業高等専門学校, 材料工学科, 助教授 (00205163)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード液晶 / 分子配向 / 石英基板 / 光第2次高調波発生 / 赤外吸収 / 吸着 / 界面配向 / 表面密度
研究概要

本研究の目的は、2次の非線形電気感受率x^<(2)>テンソル成分における微視的な局所場効果を考慮して基板の表面状態とその上に吸着した液晶単分子層の表面密度と液晶分子の配向分布との関連を明らかにすることである。平成14年度は以下に示すように、洗浄剤のpHを変えて洗浄した石英基板の赤外吸収スペクトルを測定し、その上に吸着した液晶単分子層の光第2次高調波測定を行い表面密度との相関を検討した。
(1)石英基板の赤外吸収スペクトル測定
基板として近赤外域から紫外領域で透明な無水合成石英平行平面基板を選定した。洗浄方法による石英基板表面の状態を規定するために、洗浄剤のpHを変えて石英基板を洗浄した。洗浄剤のpHはpHメーターで実測し、pH=3.0(酸性)、pH=6.8(中性)、pH=12.2(アルカリ性)とした。これらの石英基板の赤外吸収スペクトルを測定した。洗浄剤のpHにより、赤外吸収スペクトルの波数3674cm^<-1>の吸収ピークが特徴的に変化した。本研究では、この波数のピーク変化を石英基板のSi-H結合の変化と解釈した。
(2)液晶単分子層の光第2次高調波測定と表面密度の相関
液晶分子として分子構造が既知である5CB(メルク製K15)を使用して、蒸着により基板上に液晶単分子層を作製した。液晶単分子層から発生する第2次高調波(SH)光の強度は液晶単分子層の2次の非線形電気感受率の2乗|x^<(2)>|^2に比例する。このx^<(2)>は液晶分子の表面密度と液晶分子・基板間の微視的な局所場効果と液晶分子の配向分布の関数となる。液晶分子の配向分布は基板表面の状態を反映する。液晶単分子層から発生したSH光の強度を基本光の偏光角の関数として測定した。液晶単分子層から発生したSH光強度は洗浄剤のpH=6.8で最大となった。これは基板表面に吸着した液晶単分子層の分子配向が変化しているのか、あるいは表面密度が変化していることを示唆している。SH光の測定データを再現するように極角の配向分布の平均傾斜角をパラメーターとして理論フィットを行い、pH=6.8の基板上の液晶単分子層の平均傾斜角が55°と見積もられ、液晶分子長軸が基板表面から立ち上がった方向に配向しているものと解釈した。pH=3.0,pH=12.2の基板上に吸着した液晶単分子層でも同様の理論フィットを行ったところ、pH=6.8の基板上に比べて寝て配向しているものと解釈した。3つのpHの基板上の液晶単分子層のSH光強度を配向分布を考慮して比較を行ったところ、pH=6.8の基板上に吸着した液晶分子の表面密度が最も大きいことが分かった。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 渡邊亮輔, 木村淳一, 熊谷晃一: "シアノビフェニル液晶単分子層の表面密度と分子配向の相関"第7回高専シンポジウム講演要旨集. 118 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 渡邊亮輔, 横山浩司, 熊谷晃一: "液晶単分子層の分子配向と液晶セルの分子配向"第8回高専シンポジウム講演要旨集. 116 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 渡邊亮輔, 木村淳一, 熊谷晃一: "シアノビフェニル液晶単分子層の表面密度と分子配向の相関"第7回 高専シンポジウム 講演要旨集. 118-118 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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