研究課題/領域番号 |
13750047
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
藤村 昌寿 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80263218)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ニオブ酸リチウム / 光導波路 / 希土類 / 非線形光学 / 波長変換 / エルビウム / レーザ / 擬似位相整合 / 光増幅器 / 導波路レーザ / 分極反転グレーティング |
研究概要 |
研究計画に基づいて研究を実施し、次のような結果を得た。 (1)Er添加LiNbO_3基板上での分極反転グレーティング作製技術確立 Er拡散のための長時間高温熱処理の際に生じるLiNbO_3結晶-Z面での分極反転層は、擬似位相整合に必要な分極反転グレーティングの作製を妨げる。-Z面にSiO_2を堆積してから熱処理することでその生成を抑制できることを昨年度見出した。本年度はSiO_2膜厚、熱処理時の雰囲気や結晶保持用具の検討を行ない、抑制の再現性を改善できた。しかしながら、熱処理後の結晶での分極反転実験において、分極反転に必要な電圧が増加し、しましま結晶の絶縁破壊が生じてしまった。原因として、極薄い分極反転層が生じてしまっている、または、SiO_2とLiNbO_3の相互作用により新規膜が形成されて残留している、などが考えられる。 (2)デバイスの試作と評価 分極反転グレーティング作製技術がまだ確立できていないため、デバイス試作には至らなかった。本年度以降も研究を継続し、試作と評価を行なう予定である。その際、(1)での困難を回避する新たな方法として、Erを結晶成長段階で添加した結晶の使用も検討している。熱拡散添加した場合に比べて強い励起光が必要となるが、(1)の問題の回避に加えて、極限増幅率の増大、デバイス作製プロセスの大幅な簡略化、省時間化が可能となる利点もある。 (3)デバイスシミュレータ開発 モード結合理論による非線形光学波長変換解析とレート方程式によるレーザ動作解析を融合したデバイスシミュレータを開発した。相互作用長30mmのデバイスを想定した場合、100mW程度の励起光入力で、Erによる光増幅の効果が現れ、デバイスのトータル波長変換効率の向上が得られると分かった。
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