研究課題/領域番号 |
13750052
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 岡崎国立共同研究機構 |
研究代表者 |
猿倉 信彦 岡崎国立共同研究機構, 分子科学研究所, 助教授 (40260202)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 超短パルスレーザー / 共振器内増幅 / 連続波レーザー光励起増幅器 / チタンサファイアレーザー / 超短パルス / フェムト秒 / モード同期 / 光増幅器 |
研究概要 |
固体レーザーは、出力されるレーザー光線が高品質であることや容易に第2高調波を発生できることなどから、工業的に様々な分野で利用されており、また、今後の性能向上、例えば、高出力化や出力の安定化が期待されている。しかし、モード同期固体レーザーの平均出力は、出力されるレーザー光線の品質を十分高いものとして維持しつつ、熱レンズ効果とKerrレンズ効果のバランスを同時に取ることの難しさから、フェムト秒モード同期固体レーザーの平均出力を約2W以上に高めることは非常に困難であると考えられてきた。 そこで我々は、より高い平均出力を得るために、2つの固体レーザー媒質を用い、共振器内で連続波励起増幅を行うことで高出力を得る方法を考案し、約3.5Wの平均出力を得た。また、連続波レーザー光励起チタンサファイア増幅器を作製することにより、5.77Wの平均出力を得ることに成功した。チタンサファイアレーザーから発生したシード光は、チタンサファイア結晶によって増幅される。チタンサファイア結晶の裏面は、ダイクロイックコーティングが施されており、チタンサファイア結晶前面から入射したシード光は、結晶内部を通過し、結晶裏面で反射され、再び結晶前面から出射される。チタンサファイア結晶の励起にはアルゴンイオンレーザー及びNd : YAGレーザーを3台用いた。中心波長782nm、繰り返し周波数82MHz、平均出力1.7Wのシード光は、増幅後、励起光出力の総計が最大値である39.6Wのとき、平均出力5.77Wに達した。増幅後のパルス幅は190fsであったが、プリズム対による分散補償によって100fsにまでパルス圧縮が可能であった。 この連続波レーザー光増幅器の応用分野は、多岐に渡るものであると考えられる。
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