研究課題/領域番号 |
13750137
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
肖 鋒 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 助教授 (50280912)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 多層流体 / 複雑流れ / 数値計算モデル / コンピュータ・シミュレーション / 流体現象 / 並列計算・ベクトル処理 / スーパー・コンピュータ |
研究概要 |
本研究の目的である「多層流を含む複雑流体の数値計算モデル」の確立に向かって、平成13年度から14年度にかけて次のような研究を行った: 1.自由表面をより正確に捕らえるために、適合座標計算モデルを開発した。局所的にグリッドを細分割することによって、自由表面をより高い解像度で表現することはできた。これによって、密度関数(色関数)に基づく物質界面の表現手法及び表面張力の計算精度が一層改善された。 2.不連続係数及び特異項を持つPoisson方程式の計算アグロリズムについて研究を行った。分散メモリ計算機環境に対し、前処理演算方式を変えることによって完全に並列化できる数値解法を提案した。この解法を用いて、計算コード全体の計算時間は2/3まで大幅に短縮した。この解法を実際シミュレーションに適用し、その性能について検証した。前処理の効率化による収束率の劣化を見えず、ベクトル演算にも適していることを確認できた。この解法は超並列ベクトルコンピュータにおける効率的な反復解法として期待できる。 3.モデルの検証及び応用に当たって、複雑な自由表面を持つ跳水現象に対する数値シミュレーション研究を行った。この研究によって重力、表面張力、主流の慣性力の釣り合いで発生する定常状態の圧力分布と流れパタンの関係を明らかにした。さらに、異なる流れモッド間の遷移について、動的な解析を行い、跳水の発生及び変化機構について考察した。この研究では、初めて従来の理論モデルに用いられた静水圧近似の不適正性を指摘した。 4.二種類の新しい自由表面計算法を開発した。これらの計算法は、保存型の移流スキームに基づき、完全な質量保存を保ちながら数値拡散をコントロールことができる。激しく変形した自由表面も取り扱うことができるなどの特徴から、更に広い分野への応用を期待できる。
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