研究課題/領域番号 |
13750145
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
流体工学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
宮里 義昭 九州大学, 大学院・総合理工学研究院, 助教授 (30253537)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 超音速ノズル / 超音速噴流 / 衝撃波騒音 / 転炉 |
研究概要 |
周知のとおり、鉄を作るにはまず鉄鉱石とコークスを混ぜ、高炉で溶かして銑鉄とする。しかしこのままの状態では炭素の含有量が多くてもろいので、転炉で超音速酸素噴流を使って炭素を取り除く処理をする。この場合、噴流の速度減衰が小さく、できるだけ遠くまで出口速度を維持する方が望ましい。これは、噴流のポテンシャルコア領域や超音速領域の長さができるだけ長い方が望ましいことを意味する。本研究では、超音速噴流の速度減衰に及ぼす周囲温度の影響を実験的および数値計算によって調べた。また、研究を進めていく中で、速度減衰は、通常超音速ノズルを取り付ける際に使用されるフランジや噴流の騒音とも密接に関係していることが明らかとなったため、本研究では、フランジを伴う超音速噴流の騒音特性も実験的に調べた。本研究で得られた結論は以下の通りである。 (1)噴流温度に比べて周囲温度が高くなると、それに伴い噴流のポテンシャルコアの長さおよび超音速領域の長さが増加することがわかった。これは、速度減衰が主に周囲流体と噴流の運動量交換によって起こるからであり、周囲温度が低ければ周囲の密度も低くなるため、周囲から噴流中に取り込まれる流体の運動量が小さくなるためである。すなわち、周囲温度の増加あるいは噴流温度の減少は、ポテンシャルコア領域や超音速領域の長さの増加となる。 (2)フランジを伴う超音速ノズルについて、過膨張、適正膨張、不足膨張状態のノズル圧力比のもとで、シャドウグラフ法やシュリーレン法による超音速噴流の可視化を行い、それぞれの流れ場における噴流構造を定性的に明らかにした。 (3)フランジはスクリーチ騒音のレベルを高くする効果があるが、スクリーチ周波数には影響を与えない。 (4)大きなフランジは、ポテンシャルコアの長さを小さくすると思われる。従って、超音速ノズルを設計する際には、フランジの大きさを小さくする方が望ましいと思われる。
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