研究課題/領域番号 |
13750186
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機械力学・制御
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
上野 哲 弘前大学, 理工学部, 助手 (40322929)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 磁気浮上 / 磁気軸受 / 磁気浮上モータ / セルフセンシング / 回転機械 |
研究概要 |
本年度は、2層巻線での変位推定特性及び浮上回転制御の可能性について実験により検討を行った。 まずシングル型モータ及び変位推定回路を製作し、変位推定特性を測定した。その結果、駆動電圧の振幅と位相が一定の場合、ロータとステータのエアギャップに比例した信号が得られることを確認した。しかしギャップ変動に対するセルフセンシング出力の変化が小さく、S/N比の低い信号しか得ることができなかった。これはステータ及びロータを無垢材から製作したため、スイッチング周波数領域で電流波形に渦電流による遅れが生じ、インダクタンスの変化が電流波形のリップルに十分に現われなかったためと考えられる。また駆動電圧の振幅と位相を変化させた場合、振幅に対しては解析及びシミュレーション結果とほぼ同様の出力が得られたが、位相の変化に対しては異なる結果となった。この原因として、製作した装置でα・β相に連成が見られたこと、ステータ及びロータの製作精度が低く、位相の変化によりギャップが微妙に変化することなどが考えられる。今後、材料、磁気回路の見直し、工作精度の向上を行うとともに、これらの影響を補償する必要があることが分かった。 次に駆動電圧の位相を固定した状態で、セルフセンシングによる浮上実験を行った。まず外部センサを用いて制御を行い、その時のセルフセンシング出力を測定し、浮上制御時においてもエアギャップに応じた出力が得られることを確認した。そしてセルフセンシング出力を用いて浮上制御を行い、ロータの浮上制御に成功した。 以上、セルフセンシングでの浮上回転制御は実現できなかったが、浮上制御には成功した。今後、上に述べた改良を行うことによりセルフセンシングによる浮上回転制御が実現できると考えられる。
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