研究概要 |
本研究の目的は,車輪-レール式車両の速度向上の観点から,特に曲線部での超過遠心力による固有の動揺現象を解析し,動力学的な見地から速度向上に有効な車両制御のための機構を提案し,その効果を理論と実験により明らかにすることである.本年度は昨年度の結果を踏まえ,以下の検討を行った. (1)提案する制御性能を検討するためのリンク機構における力学的釣り合い式の導出 (2)制御目標の決定(定常特性) (3)計算機シミュレーションによる統合アルゴリズムの制御効果の検討 (4)模型実験による統合アルゴリズムの制御効果の検証 (1)昨年度構築した、固有振動数を解析モデルより、超過遠心加速度と、輪重変動を出力する方程式を作成し、目的を実現するため線形解析モデルを構築した。 (2)(1)で作成した出力方程式より、目標を実現する線形系の厳密唯一解と、非線形系の解析解とで、性能が一致することを確認した。 (3)作成した線形モデルにより、目標を実現するリンクを可変とするための駆動方式を導出し、緩和曲線を通過後の、左右加速度、輪重変動の応答を確認した。 (4)模型実験のより制御効果の検証をし、有効性を明らかにした。 最後にこの2年間の研究成果を報告書にまとめると共に,学会発表などにより,今後積極的に研究成果を公表する。
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