研究課題/領域番号 |
13750272
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 豊橋技術科学大学 |
研究代表者 |
岡田 浩 豊橋技術科学大学, 工学部, 助手 (30324495)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 位置方向制御形成 / ナノデバイス / 化学気相成長法 / 単一電子トランジスタ / ゲートバイアス制御 / ナノチューブトランジスタ / 温度依存性 / 電子デバイス / 量子デバイス / 電極構造 / 原子間力顕微鏡 / 電流-電圧特性 |
研究概要 |
本研究は、カーボンナノチューブの新しい電子デバイス応用を目指して、その電極構造に注目し、構造の作製プロセスや、カーボンナノチューブの電子輸送特性の評価を行ってきた。本研究開始当初、本研究では、カーボンナノチューブと良好な電気的接触を得るための電極材料や、電極構造について検討を行った。 本研究では、カーボンナノチューブの新しい電子デバイス応用に適した、カーボンナノチューブの位置および方向を制御して形成する、新しい技術を提案した。カーボンナノチューブを電子デバイスに応用する場合、カーボンナノチューブの位置および方向を制御して形成することは非常に重要である。本研究では、化学気相成長法(CVD法)によるカーボンナノチューブの成長は、触媒金属部分に生じることを利用し、触媒金属に微細加工を行い、カーボンナノチューブの成長位置を制御する技術を提案した。さらに、電子デバイスへの応用では、同一面内にある電極同士を結ぶよう、基板の面内方向へのカーボンナノチューブ成長を促すことが重要である。そこで、本研究では、触媒金属の表面に不活性膜をもつ構造を微細加工技術により形成する手法を提案し、実験を行った。触媒金属構造の依存性や、成長条件について検討を行った結果、2つの電極を結ぶカーボンナノチューブを形成することが可能となった。また、この手法を応用してバックゲートを有するナノチューブトランジスタ構造を作製し、室温から液体ヘリウム温度の範囲で、その電気的特性を評価した。得られた電流-電圧特性は、観測された電流はナノチューブを流れるものであることが示され、また、ゲートバイアス変調特性も得られた。さらに、低温における特性には、単一電子トランジスタとしての動作を示す振る舞いも観測され、カーボンナノチューブが従来にはない新しいナノデバイス実現に有望な材料であることを示した。
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