研究課題/領域番号 |
13750293
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 特殊法人理化学研究所 |
研究代表者 |
塚越 一仁 理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (50322665)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | カーボンナノチューブ / 電極 / 有機伝導材料 / 電子素子 / ナノカーボン / ナノ界面 / 電気伝導 / 金コロイド / カーボン / ナノチュープ / 有機材料 / コロイド粒子 / 電荷輸送制御 / メモリー / 界面 |
研究概要 |
カーボンナノチューブ電極と有機伝導材料によるカーボン電子素子の実現を目標としてハイブリッドシステムの提案および試作を行い電気伝導での機能検討を行った。 2本の多層カーボンナノチューブが交差している系を利用して、ナノサイズ材料間のナノ接点を通して電荷の移動を試料に印加したゲート電圧によって制御することに成功した。1本のナノチューブは主チャンネルとして働き、追加チューブは電荷の蓄積ノードとして働く。ゲート電圧の印加において主チャンネルナノチューブから電荷が蓄積ノードにトンネルして移ると主チャンネルの電気伝導が変調する。これはフラッシュメモリー型の動作を示しており、ナノサイズ伝導体を組み合わせることによって初めて機能素子を作製したことになる。特に重要な事として理想伝導体として期待されているナノチューブに対して初めて帯電粒子の影響で電気伝導が変化することを実験的に調べることができた。 また、多層カーボンナノチューブと金コロイド粒子を組み合わせて素子作製を行った。ゲート電圧を印加することにより金コロイドを帯電させMWNTの伝導の変化を調べた。電流値に離散的な変化を伴うメモリー素子に特有なヒステリシスループを観測した。これはMWNTとGCPs間のキャリアひとつひとつの出入りを示していると考えられる。またバイアス電圧とゲート電圧を一定に保ち、いくつかの状態間をキャリアが遷移することに起因するランダムテレグラフ信号を観測した。 これらのナノ材料ハイブリッドシステムの機能および作製方法の発展を目指した研究を現在も推進している。
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