研究課題/領域番号 |
13750344
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 金沢大学 (2002) 京都大学 (2001) |
研究代表者 |
笠原 禎也 金沢大学, 工学部, 助教授 (50243051)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 確率差分方程式 / VLF電磁波動 / 科学衛星 / 逆問題 / 磁気圏電子密度分布 / レイトレイシング / 宇宙プラズマ / トモグラフィ |
研究概要 |
磁気圏に存在するVLF電磁波動の伝搬特性は、電波源から観測点に至る伝搬路上のプラズマ環境に大きく依存するため、波動の特性から逆に伝搬媒質である宇宙プラズマのグローバル構造が推定できる。本研究課題では、あけぼの衛星で観測されるオメガ信号の伝搬特性と、レイトレイシングによるVLF電磁波動の伝搬特性の理論計算を比較し、地球プラズマ圏の電子密度分布を求める逆問題解法の開発を行なった。今年度は昨年開発した確率差分方程式で記述した柔軟な電子密度分布モデルによる地球プラズマ圏内電子密度推定法を、あけぼの衛星によるオメガ信号の実観測データに対して適用し、その妥当性について検証を行なった。 1.あけぼの衛星で観測されたオメガ信号の特性からのプラズマ圏内電子密度推定 あけぼの衛星で連続的に観測された数例のオメガ信号に対し、本研究で開発した電子密度推定法を適用し、推定結果の妥当性を検証した。一例として磁気嵐回復相における電子密度の空間分布の変化を調査し、磁気嵐主相時に圧縮されたプラズマ圏が元の状態に回復するという理論的なプラズマ圏の振る舞いと合致する結果が導出できることが確認できた。 2.プラズマ圏の南北非対称性に関する考察 オーストラリア・対馬の南北両半球からのオメガ信号が同時受信されている観測事例を用いて、プラズマ圏の南北非対称性の推定について検討した。擬似データを用いたシミュレーションとも比較し、同手法による非対称性の推定が可能であることを示した。しかし、1衛星を用いた実観測では、衛星周回周期が遅く、電子密度分布の南北と東西の非対称性の識別が難しく、複数衛星による同時観測が必要であることも同時に示された。
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