研究課題/領域番号 |
13750354
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 広島大学 (2002) 島根大学 (2001) |
研究代表者 |
大野 修一 広島大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (70273919)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 通信路推定 / パイロット信号 / 通信容量 / 復元誤差 / 等化器 |
研究概要 |
無線通信の広帯域化・大容量化を阻害する主要因のひとつであるマルチパス通信路の推定に関する研究を行った。通信路推定は、多くの場合、データ通信に先立ちトレーニング系列と呼ばれる受信側が既知の情報を送信し、その受信情報を元に通信路の推定が行なわれている。しかし、高速移動する端末においては通信路が頻繁に変動するため、トレーニング系列を繰り返し送信することが必要となり、データレートが低下する。 本研究では、データシンボル間に既知の信号(パイロット信号)を埋め込み、その受信信号より通信路推定を行うパケットの設計を行った。このとき、パケットにおけるデータとパイロット信号の配置およびデータとパイロット信号に分配するパワーがシステムの性能に大きく影響を与える。配置法は通信路推定精度に影響を与える。また、限られたパワーをデータに必要以上配分するとパイロット信号のパワーが低下し通信路推定誤差が増大し結果としてビット誤り率(BER)が低下する。一方、パイロット信号に必要以上のパワーを配分するとデータのパワーが低下し、やはりBERが低下する。そこで、まず、周波数選択性フェージング通信路に対し、誤差のある通信路推定値を用いた場合の理論的な平均通信路容量を導出し、この平均通信路容量を最大とするデータとパイロット信号の最適配置および最適パワー分配則を求めた。つぎに、数値シミュレーションにより提案設計法の有効性を確認した。また、この手法を時間選択性フェージング通信路および時間-周波数選択性フェージング通信路に拡張した。さらに、提案手法のマルチユーザマルチアクセスシステムへの応用を目指し、その基礎とし、OFDMAにおける平均通信路容量の計算法を考案した。
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