研究概要 |
今年度は,視覚センサなどの外界センサを利用した軌道生成手法を提案し,その軌道と前年度に提案した協調ハンドリング技術を組み合わせることにより,人とロボットがお互いに機能を補完し合いながら協調ハンドリングを実現する技術を確立した.具体的には以下のような制御系を提案した. 1.軌道生成手法の開発 障害物が存在する環境下において,目的地まで障害物に衝突することなく物体をハンドリングするため,ロボットに軌道を持たせることを考え,複数の移動ロボットによる物体のハンドリングのための軌道生成手法を開発した.具体的には,拡散方程式とスプライン関数を用い,与えれた環境から低い計算コストで容易に移動ロボットのための経路を作成する手法を提案した. 2.環境情報を有した複数移動ロボットと人との協調技術 視覚センサなどの外界センサによって生成された軌道と力覚に基づく人とロボットのコミュニケーション技術を組み合わせ,互いの機能を補完し合うことにより,複数のロボットとそれらが把持する物体が障害物に衝突せず,さらに人の負担を軽減し,より効率的に単一物体のハンドリングを実現するシステムを開発した.具体的には,1.で開発した起動生成手法と仮想外力による移動ロボットの起動追従・障害物回避手法を組み合わせ,人間が環境情報に基づいて効果的に物体のハンドリグを実現する手法を提案した.開発した制御系は前年度に開発した分散型ロボットヘルパーのプロトタイプシステムに適用し実験を行い,その有効性を確認した. 3.報告書の作成 環境情報を有した分散型ロボットヘルパーと人との協調による単一物体のハンドリング技術の考察を行い,報告書を作成した.
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