研究課題/領域番号 |
13750431
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
制御工学
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研究機関 | 青山学院大学 |
研究代表者 |
米山 淳 青山学院大学, 理工学部, 助教授 (30283344)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ファジィシステム / むだ時間システム / ロバスト制御 |
研究概要 |
一般に、実社会に見られるシステムの多くは非線形システムであり、システム中の信号や制御操作に遅れが生じることがしばしば見られる。そこで、非線形システムに対して優れた表現力を持つファジィシステムに着目し、本研究では、遅れ時間(むだ時間)を含むファジィシステムに対するロバスト制御に関する研究を行った。 まず、不確かさを含むファジィシステムに対して、二次安定化制御ならびに外乱抑制制御という二つのロバスト制御問題の研究を行った。どちらの問題とも、制御系が設計可能である十分条件を導いた。また、それらの条件が、不確かさを含まないファジィシステムに対する外乱抑制問題の可解条件と一致することを証明した。したがって、不確かさを含むファジィシステムのロバスト制御問題は、不確かさを含まないファジィシステムの外乱抑制問題に帰着されることを示した。 つぎに、対象システムを、むだ時間を含む不確かなファジィシステムに拡張した。一般に、むだ時間システムは無限次元システムであり、その数学的な解析・制御系の設計は非常に複雑であることが知られている。さらに、むだ時間システムに対する最適制御則も、一般的には無限次元となるため、実システムへの実装も非常に困難である。そこで、本研究では、実装が容易なメモリレスフィードバック則を用いたロバストな制御系設計を行った。むだ時間を含まない場合と同じように、二次安定化制御と外乱抑制制御の二つのロバスト制御問題に関する研究を行った。むだ時間を含むファジィシステムのロバスト制御問題も、むだ時間を含むファジィシステムの外乱抑制問題に帰着されることを示した。さらに、この問題は、むだ時間を含まないファジィシステムの外乱抑制問題にも変換できることを示した。これらの結果により、既知の制御系設計手法により、むだ時間を含むロバスト制御問題の解法が与えられることが明らかになった。
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