研究課題/領域番号 |
13750577
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
都市計画・建築計画
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
原田 昌幸 名古屋大学, 大学院・環境学研究科, 講師 (20283393)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 加齢 / 色彩 / 高齢者 / 黄変化 / 100色相テスト / 色空間 / 色順応 / 視環境 |
研究概要 |
加齢に伴う身体機能低下により、高齢者は日常生活において様々な困難に直面することも多く、事故の発生率も極めて高い。加齢による視力低下や黄変化といった視覚機能の問題も、非常に重要な問題の1つである。このうち、黄変化による色彩誤認の問題は未だ研究が進んでいないのが現状であり、特に、色順応を考慮した心理物理量としての黄変化を扱った研究はほとんどない。つまり問題は、(1)建築・都市空間において、高齢者が日常直面する視覚機能低下に伴う問題が系統的に調査されていないことと、(2)加齢に伴う黄変化による色彩識別能力の低下の特性を、実際の高齢者の評価を通して、モデル化されていないことである。これら2つのを解明することが本研究の目的である。 建築・都市空間において、高齢者が日常直面する視覚機能低下に伴う問題について、日常生活下における高齢者の視機能低下に伴う問題点について、高齢者を対象にインタビュー調査を行い、その問題を系統的に分類・整理した。 また、加齢に伴う黄変化による色彩識別能力の低下特性のモデル化については、100色相配列検査器(日本色彩研究所製ND-100Hue test)を用いた被験者実験と、色票を用いた2色間の心理物理的距離を測定する被験者実験を行い、100色相テストの分析指標として、新たに混同量Cとn値という指標を考案し、その有効性を示した。また、全般的な傾向として、若者は色相と彩度を頼りに色を識別しているのに対し、高齢者は明度と彩度を頼りに識別していることなどを示した。50代以降、B(青)周辺の色相とR(赤)周辺の色相で加齢とともに識別能力が低下すること、G(緑)周辺の色相やP(紫)周辺の色相はそれほど識別能力は低下せず、70代であっても20代とそれほど大きくは変わらないこと、個人差が大きく、中には20代とそれほど違わない高齢者が存在することなどを示した。
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