研究課題/領域番号 |
13750606
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属物性
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
山崎 仁丈 東北大学, 大学院・工学研究科, 助手 (30292246)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | フィックの法則 / 俣野の法則 / 相互拡散 / 空孔 / 超高圧水素 / 水素誘起空孔 / 空孔流束 / 拡散対 / 高圧 / Au / γ-Fe拡散対 / 拡散 / 水素 / 俣野の方法 |
研究概要 |
本研究の目的は数ギガパスカルという超高圧水素を用いて相互拡散の空孔流束量を制御し、従来の解析の予測からずれる条件を空孔流束量と関係づけ、空孔流束量のバランスを考慮した新しい相互拡散の解析式を確立しようとするものである。 Feに富む拡散対、Auに富む拡散対およびAu/γ-Fe拡散対と3種類の拡散対を用いて超高圧水素雰囲気下で拡散実験を行った。超高圧水素によってγ鉄中のAuの拡散は2〜5倍に促進され活性化エネルギーも11kJ/mol減少したが、Au中のFeの拡散は1桁程度抑制されその活性化エネルギーは逆に11kJ/mol増加した。この結果は、超高圧水素によってγ鉄中に空孔が選択的に導入され、その結果空孔流束量が制御されたことを示している。一方、1気圧下ではAu/γ-Fe拡散対から得られた相互拡散係数は同一組成においてAuに富む拡散対から得られたものよりも小さくフィックの法則が破綻することを示していたが、高圧水素下ではその差がなくなった。高圧水素によってγ鉄側に空孔が導入されたことから、空孔流束量の不足がフィックの法則の破綻の原因であることが実験的に明らかにされた。
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