研究課題/領域番号 |
13750687
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
金属生産工学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
吉田 誠 広島大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80277847)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 凝固 / 共晶 / 比重差 / 重力 / 協調成長 |
研究概要 |
共晶合金の協調成長(カップルドグロース)に対する、晶出相間の比重差および対流・成長方向の影響を検討した。装置は、当該研究のために新たに開発した「有機物用縦型帯域溶融結晶成長装置」および「その場観察装置」を用いた。対流は、協調成長における溶質再分配の質量流束よりも1000倍以上大きい質量流束を有することが分かった。晶出相間に比重差がない場合は、対流は、晶出相の間隔を短くする傾向が確認された。晶出相間に比重差がある場合は、重力方向と反重力方向の一方向凝固組織に、差が生ずることが確認された。特に、irregular faceted/nonfaceted共晶系に分類され、なおかつ晶出相間に比重差がある場合は、凝固組織は成長方向の影響を受ける。その理由は、irregular faceted/nonfaceted共晶系ではマクロ界面が平滑ではないため、regular系におけるlateral diffusionのみなく、成長方向の溶質拡散、すなわちvertical diffusionが必要となる。結果として、液相の平均比中よりも比重の大きい溶質成分は、反重力方向への拡散が困難となり、逆に比重の小さい溶質成分は、重力方向への拡散が困難となるためと考えられる。無次元数等を計算した結果、ファセット相の間隙の融液が密度差によって浮上、沈降する可能性があることが示唆された。今後、より精密な計算、または、シミュレーシヨンによる確認が必要である。また、出来れば密度差による光の干渉、トレーサーなどを利用した実験的検証が必要と考えられる。
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