研究課題/領域番号 |
13750702
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学工学一般
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研究機関 | 千葉大学 (2002) 九州工業大学 (2001) |
研究代表者 |
小倉 裕直 千葉大学, 工学部, 助教授 (40253554)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | ケミカルヒートポンプ / 化学蓄熱 / ドライヤー / 乾燥 / 省エネルギー / 酸化カルシウム / 硫酸カルシウム / ヒートポンプ / ケミカルヒートポンプドライヤー / 石灰 / 反応材 |
研究概要 |
資源・エネルギー問題ならびに環境問題の観点から、本申請者は工業的に熱ロスが多いとされる乾燥プロセスに対して、全く新しい省エネルギーかつ環境にやさしい乾燥機システムを新奇ケミカルヒートポンプドライヤーとして提案した。本研究では、新奇ケミカルヒートポンプドライヤーの性能向上の検討を実験およびシミュレーションにより行い、本ケミカルヒートポンプドライヤーの可能性の探究すなわち本新奇乾燥システムの実稼動性能を明らかにすることを目的とした結果、下記のことが明らかとなった。 実験的検討では、前年度で得たケミカルヒートポンプの乾燥プロセスへの適用の指針に基づき、乾燥システムに最適と考えられる2種の反応系-酸化カルシウム系反応材、硫酸カルシウム系反応材、について、改良型熱重量分析装置およびケミカルヒートポンプドライヤー試作装置により、稼動モードの実験的、理論的検討を行った。その結果、酸化カルシウム系反応材では、従来実験的には不可能であった蓄熱課程における低温側反応器(この場合凝縮器)における熱回収により、本ケミカルヒートポンプドライヤーの最高理論効率である1.8が可能となることを試作装置により実験的に示すことができた。硫酸カルシウム系反応材については、熱重量分析装置により新たに反応平衡論がおよび速度論を提案すると共に、試作装置によるケミカルヒートポンプとしての稼動が可能であることが示された。 システム設計に関しては、高効率乾燥システムとして、上記の反応材を用いたケミカルヒートポンプドライヤーシステムを各種乾燥条件を考慮して熱力学的、乾燥工学的およびエネルギー工学的に検討して、工業乾燥プロセスへの適用を仮定して設計した。その結果、セラミックス乾燥を例とした場合には、現在のエネルギー効率が約30%のところを理論的には約80%まで上げることができ、エネルギーコストも約3分の1まで削減できる可能性が示された。
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