研究課題/領域番号 |
13750758
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
邑瀬 邦明 京都大学, 工学研究科, 助手 (30283633)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 化合物半導体 / 半導体電析 / カドミウム / テルル / 熱処理 / ドーピング / 太陽電池 / 薄膜 / 光アシスト効果 / テルル化カドミウム / 化合物電析 / 半導体薄膜 / 硫化カドミウム / p-n接合太陽電池 / 多層膜 |
研究概要 |
研究代表者は太陽電池材料として期待されているCdTe半導体の低コスト成膜技術として電析法を研究してきた。ここでは、Te(IV)種の溶解度が低い硫酸酸性浴にかわる電析浴としてアンモニアを含有する塩基性浴を開発し、電析時にカソード表面に可視光を照射することで電析速度が向上する光アシスト電析によってCdTe層を成膜している。 昨年度の研究により、as-depositedのCdTe薄膜の問題点として、比抵抗が10^8Ωcmと非常に高いことが明らかとなった。そこで本年度は、(1)熱処理および(2)電気化学ドーピングによって、薄膜の低抵抗化を試みた。その結果、温度300℃、アルゴン雰囲気の熱処理によって比抵抗を2×10^4Ωcmと、熱処理前に比して4桁低下させることに成功した。このとき、キャリアタイプはp型を保っていることをHall測定によって確認した。CdTeの結晶粒は、温度300℃の熱処理によって2倍に、温度400℃の熱処理によって6倍にそれぞれ成長することが、X線回折の半値幅から明らかになった。また、電気化学ドーピングでは、CdTe化合物は析出するが単体Cuが析出しない電位領域に電析電位を制御することで、テルルとの相互作用を利用して微量のCuをCdTe結晶中に取り込ませることが可能であることがわかった。濃度1.0ppmの銅イオンを含む浴から電析電位-0.4Vvs.SHEで得られた電析CdTe薄膜は、銅イオンを添加せずに得られたCdTe薄膜に比べ、比抵抗が約3桁減少し、かつ、Hall効果によってキャリアタイプがp型であると判別された。さらに、電解浴に硫酸ナトリウムを添加し、ナトリウムイオンをドーピングすることも検討し、比抵抗の低下を確認した。
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