研究課題/領域番号 |
13750792
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
柏木 良友 東北大学, 大学院・薬学研究科, 助手 (50204384)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 電子移動メディエーター / 電気化学反応 / 水中反応 / 環境調和型プロセス / 電解触媒反応 / 架橋調和型プロセス |
研究概要 |
前年度に引き続きは、まず電子移動メディエーター(Med)固定化担体の作製ならびに調製について検討を行った。Medは、種々の基質に対する電解触媒反応に用いられている有機ニトロキシルラジカル、Niサイクラム等を使用し、担体の基材にはグラファイトフェルト(GF)、高分子樹脂等を用いた。Medの担体への固定方法は、担体の細孔内あるいは表面にカルボキシル基あるいはアミノ基等の官能基を持たせ、Medとエステルあるいはアミド結合等の化学結合により固定化を行った。担体へのMed固定化量は、GFで10〜20μmol/cm^3、ポリスチレン高分子樹脂で1〜2mmol/gであった。このMed修飾担体もサイクリックボルタンメトリーにより、水中に攪拌下存在させても担体からMedが溶解せず安定に担持されているとともに、担体に固定化されたMed-電極間の電子移動が円滑に進行していることが分かった。実際、有機ニトロキシルラジカル修飾GFにおいては、アルコール類の電解触媒酸化反応を水中において高電流効率、高収率で達成した。特に、水中のpHを制御することにより、酸性〜中性付近ではアルデヒドおよびケトン体を、塩基性領域ではカルボン酸を選択的に得ることができた。また、Niサイクラム修飾GFにおいても、カルボニル化合物の類の電解触媒還元反応および有機ハロゲン化合物の電解触媒脱ハロゲン化反応を、水中において高電流効率、高収率で達成した。一方、Med固定化ポリスチレン高分子樹脂においても、高分子樹脂の膨潤能を利用し、疎水性基質を樹脂側に閉じこめ、水層側にMedを分散させMedの相関移動を利用した電解触媒反応を現在試みており成果を得られつつある。
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