研究課題/領域番号 |
13760022
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
園芸・造園学
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研究機関 | 和歌山大学 |
研究代表者 |
山田 宏之 和歌山大学, システム工学部, 助教授 (80314558)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 屋上緑化 / 断熱 / 熱流 / エネルギー負荷 / 温度 |
研究概要 |
1.模擬躯体による熱特性の把握 季節変動、日変化等についての連続的なデータを取得するための試験装置を和歌山大学システム工学部B棟屋上に設置した。試験用緑化基盤としては、ノシバを用いた薄層基盤型(150mm厚)の緑化装置を作成し、夏季と冬季におけるコンクリートスラブ面の温度および熱流特性の把握を行った。 その結果、屋上緑化基盤部分の遮熱効果は、夏季においては、露出した40mm厚発泡スチロール板と同等以上であり、高い熱遮蔽効果が確認された。冬季における保温効果は、40mm厚発泡スチロールより大幅に劣り、発泡スチロール等の断熱材と併用して屋上緑化を行う必要性があると判断された。 2.実地調査 屋上緑化が施されている実際の建物を対象に、屋上緑化による遮熱効果の定量的解析を実施した。測定対象としては、(1)都市基盤整備公団技術センター、すまいと環境館(東京都八王子市)、(2)大阪ガス西宮営業所(兵庫県西宮市)、(3)岳南建設工場敷地内のプレハブ実験棟(広島県広島市)の3箇所を選定した。 これらの調査のうち、断熱材と緑化を併用した方式である、すまいと環境館の測定結果から、基盤厚150mmの屋上緑化を付加することにより、最大で40mm厚発泡スチロール単用の8倍の遮熱効果が得られることが確認された。また、熱流とスラブ面温度差との精密測定により、従来から測定されていた温度データを用いて、高精度に熱流への変換が可能であることが分かり、これら既存データを用いて、通年での建物省エネルギー効果の算定を行ったところ、夏季においては建物内への熱の侵入を7.3%に、冬季においては建物外への熱の流出を59.0%に抑制していることが分かり、屋上緑化のC02排出抑制効果算定のための基礎的な原単位を得ることが出来た。
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