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カキ果実におけるストレス誘導エチレン生合成の制御による軟化防止法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 13760023
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 園芸・造園学
研究機関岡山大学

研究代表者

中野 龍平  岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (70294444)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードカキ / 西条 / 炭酸ガスストレス / 軟化抑制 / エチレン / 1-MCP / ACC合成酵素 / 脱渋 / 水ストレス / 果実軟化 / ヘタ / 有孔ポリエチレン包装 / 改良ダンボール箱
研究概要

1,ACC合成酵素とACC酸化酵素遺伝子の果実成熟時の発現様式を調査し,これまでに明らかとなっている水ストレス誘導時の発現様式と比較した。水ストレス時にはDK-ACS2の発現が誘導されるが,果実成熟時にはDK-ACS1の発現が誘導されDK-ACS2の発現は誘導されなかった。このことより,水ストレスによるエチレン誘導は果実成熟時のエチレン誘導とは異なる種類のものであることが明らかとなった。
2,'刀根早生'果実の有孔ポリエチレン包装に関して,札幌市場への流通試験を行った結果,流通中に果実周辺の湿度は高く保たれ,果実からの水分蒸散が著しく抑制された。エチレン生成,軟化発生も抑えられ,十分に実際の現場でも使用できる方法であると判断された。
3,'西条'果実に関して,定量的PCR法によるACC合成酵素遺伝子の発現解析を行ったところ,脱渋期間中より遺伝子発現量の増大が観察された。これは,脱渋処理解除後より,発現量が増大するという,前年度のノーザンブロット解析の結果とは異なるものであった。定量的PCRの結果はより信用度が高いので,予定していた脱渋解除後の環境条件がエチレン誘導に及ぼす影響に関する調査は行わなかった。
4,100%N_2による脱渋処理を試みた結果,炭酸ガス脱渋と比べ生成量は小さいが,エチレンが誘導され,軟化が発生した。また,脱渋程度が著しく劣っていた。なお,収穫時期の影響や系統・栽培法の影響に関しては調査せず,代わって下記の1-MCP処理の調査を行った。
5,エチレン作用阻害剤1-MCPを脱渋処理と同時に処理したところ,効果的に早期軟化を抑えた。脱渋と同時に1-MCP処理を行えば,1-MCP処理のための設備や時間が軽減されるので,今回の結果は,実用上,大きな意義があると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] Ryohei Nakano: "Water stress-induced ethylene in the calyx triggers autocatalytic ethylene production and fruit softening in 'Tonewase' persimmon grown in a heated plastic-house"Postharvest Biology and Technology. 25. 293-300 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Ryohei Nakano: "Ethylene biosynthesis in detached young persimmon fruit is initiated in calyx and modulated by water loss from the fruit"Plant Physiology. 131. 276-286 (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Harima Shinji: "Extending shelf-life of astringent persimmon(Dispyros kaki Thunb.)fruit by 1-MCP"Postharvest Biology and Technology. (In press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Ryohei Nakano: "Water stress-induced ethylene in the calyx triggers autocatalytic ethylene production and fruit softening in 'Tonewase' persimmon grown in a heated plastic-house"Postharvest Biology and Technology. (In press). (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Ryohei Nakano: "Involvement of stress-induced ethylene biosynthesis in fruit softening of 'Saijo' persimmon"Journal of Japanese Society for Hortcultural Science. 70・3. 381-385 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] 中野 龍平: "2,3の果実の軟化現象にかかわる新しい知見 2)カキ"園芸学会雑誌. 70(別2). 82-83 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書
  • [文献書誌] Ryohei Nakano: "Involvement of water stress-induced ethylene in postharvest softening in Japanese persimmon (Diospyros kaki Thunb.) fruit"Ph. D. Thesis, Kyoto University. 85 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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