研究課題/領域番号 |
13760103
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食品科学・製品科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
島 元啓 京都大学, 農学研究科, 助手 (60293916)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | W / O / Wエマルション / 生理活性物質 / 中鎖脂肪酸トリグリセリド / 機能性食品 / 保持率 / 粉末化脂質 / 消化モデル系 / 膜乳化 / W型エマルション / 過食性界面活性剤 / Caco-2モデル系 / 吸収促進効果 |
研究概要 |
近年、多くの機能性物質が食品に含まれていることが明らかになってきている。しかし、その機能性物質の中には消化吸収過程で変性もしくは分解されることにより、その機能性が失われることがある。W/O/Wエマルションは油滴中に内水相を有する複合エマルションであり、親水性生理機能成分を封入して保護することが出来る。そこで、W/O/Wエマルションの機能性食品素材としての利用を目的として、以下の検討を行った。(1)W/O/Wエマルションの機能性を評価するための安価な少量調製システムを開発した。(2)食品として利用可能な原料を用いた微細で安定なW/O/Wエマルションを調製した。(3)調製されたW/O/Wエマルションの安定性を油滴メディアン径及び保持率で評価した。(4)W/O/Wエマルション摂取後の胃酸中の安定性および小腸での消化分解過程について、消化モデル系を用いin vitroで評価した。(5)中鎖脂肪酸トリグリセリドを成分とするW/O/Wエマルションの分解生成物による、親水性生理活性物質の吸収促進効果をCaco-2モデル系を用いて検討した。(6)分解生成物が吸収促進効果を有する中鎖脂肪酸トリグリセリドを油相として用いたW/O/Wエマルションによるラットを用いたインシュリン吸収促進効果を検討した。(7)インシュリンやFITC-Dextranなど様々な特性を持つ物質の内水相への封入について検討した。(8)封入されたタンパク質の活性を評価するために、酵素を封入しその活性を評価した。(9)複数の油相を用いたW/O/Wエマルションを調製した。(10)調製されたW/O/Wエマルションの粉末乾燥化および、粉末乾燥化されたW/O/Wの性質を評価した。以上の検討の結果、食品として使用可能な原材料を用いて、1μm以下の微細で保持率の高いW/O/Wエマルションを調製し、その安定性や消化分解過程、機能性を評価することが出来た。
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