研究課題/領域番号 |
13760131
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
林産学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
井上 雅文 京都大学, 木質科学研究所, 助手 (20263155)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 木材 / 横圧縮変形 / 変形回復 / 固定 / 電子線照射 / 異常収縮 / 重量減少 / 強度 |
研究概要 |
圧縮木材の製造において、変形の固定処理が重要な課題となる。実用的な観点から判断すると、処理時間の短縮と同時に、解放系における常温、常圧下での処理が望まれる。これまでの成果から、変形固定化の機構として、変形に伴って弾性エネルギーを蓄積する分子鎖の切断が有効であると判断された。そこで、高温、高圧を必要とせず、短時間に木材成分を切断して、変形によって蓄積された回復力を除去する方法として放射線処理を試みた。特に『電子線照射』処理に着眼し、木材加工にこれを適応するための周辺調査と、圧縮変形の固定化に関する実験を行った。 (1)様々な産業分野における放射線利用技術の発展に伴い、低コストで、高エネルギー、高出力の電子線照射装置が開発されており、木材加工においても、電子線照射を適用する条件が整いつつある。また、10MeV程度の照射であれば放射化の心配はなく、電源によってOn-Off操作が可能であり、安全性、信頼性に問題は認められない。電子線照射は、密閉空間を必要としないので、連続生産が可能である。従来の加熱処理に比べて、処理時間が極めて短く、処理材の後処理が不要である。照射対象物の温度上昇がほとんどないため、水蒸気処理などにおいて必要とされた加工材を取り出す際の冷却工程が不要である。 (2)変形量が約50%で横圧縮変形しドライングセットしたスギ圧縮木材に0.75MeVの電子線を照射し、煮沸による変形回復を測定したところ、吸収線量の増加とともに回復度は低下し、3MGy程度の吸収線量で変形が完全に固定された。この時、試験片の異常変形、重量減少はほとんど認められなかった。これ以上の吸収線量では、試験片に異常収縮、著しい強度低下、割れなどの損傷が確認された。電子線を照射してから変形する前処理によって変形を固定するには、4Mgy以上の吸収線量が必要で、この時、照射材には極めて高い流動性が認められた。
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