研究概要 |
本研究の目的は,光断層画像計測を用いて,農産物の内部評価を行なうことである. 本年度は,農産物の計測を行った. (1)光強度測定系の概要 波長633nm,出力5mWの赤色レーザー光を光周波数シフターによって,50KHzの周波数の差をつけた2つのビームに分割した.光学定盤上で,ミラーを介して,片方のビームのみを対象試料内を通過させた.その後,偏光ビームスプリッターと偏光素子によって再び2つのビームを重ね合わせて,電子冷却型APDモジュールによって検出した.モジュールから出力された電圧の変化をオシロスコープを用いて記録し,パーソナルコンピュータに取り込み,フーリエ変換を行った.2つのビームの差周波数である50KHzのパワースペクトルを求めることで,試料内を準直進したビームの減衰を計測した. (2)測定の結果 供試植物として,ウリ科のカボチャの茎を用いた.しかしながら,植物内でのレーザー光の吸収,散乱が予想以上に大きく,本研究で用いたレーザーの出力では50KHzのパワースペクトルをピークとして得ることは大変困難であるとの結果を得た.
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