研究課題/領域番号 |
13760206
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
基礎獣医学・基礎畜産学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
田中 知己 東京農工大学, 農学部, 助手 (20272643)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2001年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 栄養 / 繁殖 / 脂肪 / 卵巣ステロイドホルモン / 卵巣静止 / Methyl Palmoxirate / Non-esterified fatty acid / ヤギ / グルコース / インスリン / レプチン / 遊離脂肪酸 |
研究概要 |
1、成熟雌シバヤギ(n=4)を用いて制限給餌による体重の低下が発情周期におよぼす影響を検討した。制限給餌は排卵後1日から開始し、制限給餌中は1週間毎にシバヤギの体重を測定してその30%維持要求量に相当するヘイキューブおよび稲わらを与えた。卵巣の観察は超音波画像診断装置を用いて毎日行ない、同時に卵巣ステロイドホルモン測定用として頚静脈から採血を行なった。制限給餌開始後すべての個体において体重が減少し卵巣静止となった。制限給餌開始から卵巣静止になるまでの期間は制限給餌開始時のそれぞれの動物の体重により異なっていた。卵巣静止になる直前の発情周期における黄体開花期(排卵後7日〜13日)の平均プロジェステロン濃度は給餌制限開始前のものに比べて有意に低かったが(19.7±2.8 vs 12.3±2.2 ng/ml, P<0.05)、黄体期の長さ(プロジェステロン濃度が1ng/ml以上の日数)に有意な差は見られなかった(15.8±1.5 vs 15.0±2.8 days, P>0.1)。また卵巣静止となる時期において黄体退行後に見られるエストラジオール濃度の上昇および卵胞の発育は給餌制限開始前のものに比べて抑制される傾向が見られた。以上の結果は、低栄養による体重の減少が卵巣からのステロイドホルモン分泌に影響をおよぼし、結果として卵巣静止を招来するとする従来の考えを支持し、また十分な脂肪蓄積量が存在する場合、慢性低栄養による卵巣静止開始までに時間を有することが示唆された。 2、栄養状態が良好なシバヤギに脂肪酸代謝阻害剤であるMethyl Palmoxirate (MP)を10mg/kg皮下注射し、NEFAの変化を観察した。その結果投与後4時間までMPの作用が持続することが明らかとなった。現在この用量のMP投与が黄体形成ホルモンのパルス状分泌に及ぼす影響を検討している。
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