研究課題/領域番号 |
13770016
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
解剖学一般(含組織学・発生学)
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研究機関 | 杏林大学 |
研究代表者 |
宮東 昭彦 杏林大学, 医学部, 講師 (80255398)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 精巣 / 精子発生 / パラクリン因子 / 精細管上皮周期 / 精上皮の波 / アンドロゲン / 3次元再構築 / 組織化学 / 加齢 / アンドロゲン受容体 |
研究概要 |
齧歯類精巣では、精細管精上皮ステージが精細管長軸方向に周期的に繰り返される、精上皮の波"the wave of the seminiferous epithelium"の存在が知られる。今週齢および30週齢マウス精巣を材料とし、連続切片(PAS染色)の立体再構築法を用い、精上皮の波の進行パターンについて検討した。10週齢精巣では、精巣網から始まる精細管に沿って、観察される精上皮周期ステージが若くなっていく、従来記載されているパターンが観察された。一方、30、60週齢精巣では、精上皮の波は、蛇行する精細管の反転部位毎に分断され、分断部位の両側では波の方向が逆転する現象が高頻度に観察された。また、この逆転に伴い、精細管の反転部位間の各部分の波の方向は、空間的には同じ向き、すなわち精巣の頭側から尾側方向にステージが若くなる向きに揃っていた。また、10、30週齢精巣において、特定のステージの精細管が有意に高頻度で集合するという現象が観察された。これらの現象は、精上皮周期の進行が、10週齢精巣では精細管内を伝わる情報によって決定されるのに対し、30週齢では、隣接する精細管、間質細胞を含む精細管周囲の情報の影響をより受けていることを示唆する。研究代表者らは、精細管の精上皮周期ステージが異なると、(1)隣接している間質Leydig細胞の水酸化ステロイド脱水素酵素活性、および、(2)精細管上皮のアンドロゲン受容体レベルが変動すること見い出しており,これと合わせて考えると、アンドロゲンが"paracrine factor"として精細管周期の調節に機能している可能性があるものと思われる。
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