研究課題/領域番号 |
13770021
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
櫻田 惣太郎 金沢大, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00215691)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | Rho / Rhoキナーゼ / ミオシンホスファターゼ / Ca^<2+> / 平滑筋収縮 |
研究概要 |
興奮性アゴニストによる平滑筋収縮において、20kDミオシン軽鎖(MLC)のリン酸化は主要な役割を果たす。これは、1)細胞内Ca^<2+>の上昇によるミオシン軽鎖キナーゼの活性化、2)三量体G蛋白質G_<12/13>、低分子量G蛋白質Rhoとその下流のRhoキナーゼを介した、ミオシンホスファターゼの抑制の両者を介する。本研究にて初めて、これら二つの情報伝達経路の間の連携、すなわちCa^<2+>依存的なRho活性化機構が存在することを見出した。 60mM Kc1は受容体アゴニストであるノルアドレナリン(NA)とほぼ同等の大きさの持続的収縮とMLCリン酸化レベルの上昇を惹起した。Rhoキナーゼ阻害薬HA-1077、Y-27632はKC1による収縮とMLCリン酸化をNAと同程度に抑制した。KC1、NA刺激はともに濃度依存的に活性型Rho(GTP-Rho)量を増加させた。KC1による収縮とRho活性化は、外液Ca^<2+>除去、ジヒドロピリジンCa^<2+>チャネルブロッカーにより完全に抑制された。KC1による収縮とRho活性化は、チロシンキナーゼ抑制剤やカルモジュリン阻害剤、カルモジュリン依存性キナーゼ抑制剤で強く抑制された。また、NAによるRho活性化・収縮は外液Ca^<2+>除去かつカフェイン処理による細胞内Ca^<2+>ストアの枯渇操作により強く抑制された。 以上の結果より、血管平滑筋においてCa^<2+>依存的なRho活性化機構の存在が明らかとなった。この機構は、Ca^<2+>-カルモジュリン-カルモシュリンキナーゼが関与したRho活性化気候の可能性が強い。また、生理的な受容体アゴニストによるRho活性化に関与していると考えられる。
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