研究課題/領域番号 |
13770027
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生理学一般
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
河内 全 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70322485)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | PHドメイン / 受精 / Ca^<2+>オシレーション / GFP / PLC / PIP_2 / IP_3 / IP_3 5-phosphatase / Caオシレーション |
研究概要 |
PLCδ_1由来のPHドメインはIP_3及びPIP_2に対して特異的に結合し、IP_3対する親和性がPIP_2の20倍である。PLCδ_1由来のPHドメインを持つGFP-PHDδ_1融合蛋白質をプローブとして作製し、同時にGFPuvを用いて2波長励起1波長測光系によるレシオメトリックな卵内のIP_3可視化システムを構築したことを昨年度報告した。両者をマウス成熟卵に顕微注入し、480nmと380nm励起による蛍光強度比を測定すると卵細胞膜に強いシグナルが得られ、プローブはin vivoで細胞膜PIP_2に局在することが観察された。100μM以上のIP_3注入によりプローブは注入直後に細胞質に速やかに拡散し、漸次的に再び細胞膜へ局在した。この移動はIP_3への特異的結合によることが確認されたが、100μM以下のIP_3濃度ではプローブの細胞質への移動が観測されず、Ca^<2+>オシレーションを誘発するのに必要充分であるIP_3濃度(10μM)に感度が満たなかった。プローブが充分な感度を得られなかった点について卵内IP_3濃度が高いことが一因である可能性が考えられた為、IP_3に特異的な脱リン酸化反応を触媒するIP_3 5-phosphaseを用いて以下の検討を行った。IP_3 5-phosphataseの注入による(1)GFP-PHDプローブの卵細胞膜への局在の変化、及び(2)受精時のCa^<2+>オシレーションに与える影響を観察したが、注入時と非注入時で両者に差は見られなかった。卵内のIP_3基底濃度が著しく高い可能性は否定されたが、本実験系で用いた可視化システムを用いて受精時のPLCへの関与を証明することは極めて困難であると結論づけられた。
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