• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

腫瘍抑制遺伝子WT1のエピジェネティック変化による発現制御機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 13770069
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 病態医化学
研究機関佐賀医科大学

研究代表者

副島 英伸  佐賀医科大学, 医学部, 助手 (30304885)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードWT1 / Wilms腫瘍 / DNAメチル化 / プロモーター / ゲノム刷り込み / 刷り込みドメイン / OBPH1 / Obph1 / 腫瘍抑制遺伝子 / Bisulfite-Sequencing法 / ルシフェラーゼレポーターアッセイ
研究概要

WT1はウィルムス腫瘍(WT)の原因である癌抑制遺伝子であるが、その変異は約10%しか認められない。DNAメチル化により各種癌関連遺伝子が不活化されることから、WT1についても同様の機序が考えられる。WT22例について、WT1変異、11p13LOH、WT1発現定量、プロモーターメチル化解析を行った。10例にWT1発現低下を認め、1例が高メチル化を示した。この1例はLOHも認めたため、メチル化とLOHによるWT1のtwo hitが、発癌に関与していると考えられた。次に、レポーター遺伝子解析により、WT1プロモーターのメチル化が遺伝子発現を著しく抑制することが示された。これは、頻度は低いが、メチル化がWT1発現低下を起こすエピジェネティックな原因の一つであることを示唆する。一方、WT1変異とβ-カテニン変異は高頻度に合併することが報告されている。WT1発現低下例中にβ-カテニン変異は認められず、変異を認めた1例ではWT1発現は低下していなかった。これよりβ-カテニン変異とWT1発現量に関連はないと考えられた。
WT1遺伝子座の近くには、WTに関連するゲノム刷り込みドメインが存在する。この刷り込みドメインはH19からIPL/IPlまでと考えられているが、IPL/IPl側の境界は決定されていない。我々は、従来の境界を越えた領域に新規刷り込み遺伝子OBPH1/Obph1を同定した。これによりヒト・マウスの刷り込みドメインは従来の境界を越えて伸長することがわかった。OBPH1/Obph1は、ヒト・マウス共に胎盤で母性アレル優勢発現を示したが、5'CpG島は両アレルとも低メチル化状態であった。本遺伝子の刷り込み状態は、DNAメチル化と関連しなかったが、ドメインレベルでの刷り込み調節機構により制御されている可能性が考えられる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yuji Satoh: "Significant reduction of WT1 gene expression possibly due to epigenetic alteration in Wilms' tumor"Journal of Biochemistry. (in press). (2003)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Ken Higashimoto: "Characterization and imprinting status of OBPH1/Obph1 gene : implications for an extended imprinting domain in human and mouse"Genomics. 80・6. 575-584 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 向井 常博: "インプリンティングからみた個体発生と小児がん"ゲノム医学. 1・3. 47-53 (2001)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

URL: 

公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi