研究課題/領域番号 |
13770121
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
実験病理学
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研究機関 | 国立病院九州がんセンター臨床研究部 (2002) 国立小児病院(小児医療研究センター) (2001) |
研究代表者 |
瀧口 総一 国立病院九州がんセンター, 臨床研究部・化学療法研究室, 研究員 (00280793)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | がん転移 / mta1遺伝子 / ノックアウトマウス / がん悪性度 / 乳がん / 睾丸 / ES細胞 |
研究概要 |
転移関連遺伝子(mta1)は、ラット乳ガンより樹立された高転移細胞株で高発現している遺伝子として、ディファレンシャル・ハイブリダイゼーション法により単離された新規遺伝子である。その後、ある種のヒトの癌(食道癌、胃癌、大腸癌)で悪性度と対応してmta1のmRNAが高発現していることが示された。本研究では、mta1遺伝子を欠損したマウスを作製し、哺乳類の個体レベルでのがん転移関連遺伝子mta1の機能解析を行うことを目的とした。13年度ではノックアウトマウスの作製を、14年度では以下に述べるように生体での異常の有無を中心に解析を行った。 mta1ホモノックアウトマウス(-/-)は、一見正常に生まれてきた。しかし出生率をみると、メンデル比により予想されるよりも、雄では50%に、雌では30%に減少していた。ホモノックアウトマウス(-/-)の内一部は、胎性致死になっている可能性が考えられる。経時的に胎児の状態を観察する必要が考えられる。また、生まれてきたホモノックアウトマウス(-/-)はヘテロ(+/-)、ワイルド(+/+)と比べて矮小であり、3週令において同腹子の50-60%の体重であった。各組織の組織像、各臓器の重量を、ホモノックアウトマウス(-/-)とワイルド(+/+)で比較した。顕著な違いとしては、睾丸の重量がホモ(-/-)では有意に減少していた。睾丸でのmta1の発現が特に高いことと関係していると考えられる。この減少が、アポトーシスの誘導によるのか否か、また精巣の機能は異常なのかを現在検討している。
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