研究課題/領域番号 |
13770124
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
寄生虫学(含医用動物学)
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
二瓶 秋子 (渋井 秋子) 信州大学, 医学部, 助手 (50313846)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | マラリア原虫 / Plasmodium berghei / 完全長cDNAライブラリ / オリゴキャップ法 / DNAワクチン / Gene gun |
研究概要 |
ネズミマラリア原虫Plasmpodium berghei ANKA株より作製した完全長cDNAライブラリを用いて、DNAワクチン候補遺伝子のスクリーニングをおこなった。免疫に使用するcDNAクローンは、あらかじめ5'端の塩基配列を決定し、免疫候補から空ベクターやマウスのcDNAを除外した。さらに、公開されているマラリア遺伝子のデータベースを利用して、cDNA同士の相同性を検討し、免疫に使用するクローンの重複を避けた。こうして得られた25クローンずつのサブセット8組を、Gene Gunを用いてBALB/cマウスの皮下に1週間毎に3回免疫し、最終免疫の1週間後にP.bergheiを腹腔内注射で感染させ、その生存を空ベクター(pCE-FL2)を免疫した対照群と比較検討した。その結果、この6組の中に有意な結果の得られるものはなかった(第24回日本分子生物学会にて発表)。 一方、遺伝子の重複や空ベクターを除いていない約2000クローンのサブセットをGene Gunで皮下に免疫したところ、原虫感染に対し、有意に生存期間の延長が認められた(n=8,p=0.012)。以前、同サブセットを筋肉内に直接注射して同様のスクリーニング実験をおこなったところ、直接注射の場合には有意に生存の短縮がみられた。今回同サブセットがワクチンとして効果的であった原因の一つは、Gene Gunは直接注射に比べてCTLをより強く誘導するため、原虫感染に対するマウス体内の防御免疫が効率的に働いたためであると考えられる。また、マラリアワクチンには単独(あるいは少数)遺伝子よりも複数の組み合わせが効果的であるという報告もあり、その効果であるとも考えられた(現在投稿準備中)。
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