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黄色ブドウ球菌を用いたアトピー性皮膚炎の成因と治療法の解析

研究課題

研究課題/領域番号 13770130
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 細菌学(含真菌学)
研究機関弘前大学

研究代表者

佐々木 早苗  弘前大学, 医学部, 助手 (40261440)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワード黄色ブドウ球菌 / 皮膚感染 / 皮膚バリアー / DNFB / 痂皮 / アトピー性皮膚炎 / OVA / SEC / 好酸球
研究概要

当該研究では、黄色ブドウ球菌皮膚感染と、アトピー性皮膚炎の発症の因果関係について検討した。
皮膚表面における黄色ブドウ球菌の定着には、皮膚バリアー機能異常があげられる。そこでマウス背部の毛を脱毛し表皮を露呈した場合(条件1)、またはそこに0.5%DNFBを塗布して接触性皮膚炎を起こした場合(条件2)の黄色ブドウ球菌の定着及び病変の有無について検討した。
条件1及び条件2の状態のマウスをネンブタール麻酔後、黄色ブドウ球菌の菌液を皮膚に綿棒で塗布した場合、感染1週間後の皮膚から黄色ブドウ球菌は検出されず皮膚の病変も認められなかった。
次に条件1のマウスを麻酔し、皮膚に菌液を染み込ませた絆創膏を貼り、その上をビニールテープで覆い、密封状態にした場合の菌の定着及び皮層症状を観察した。1)塗布後1週間後の患部では、黄色ブドウ球菌の検出及び痂皮の形成が認められた。2)痂皮を形成した皮膚では黄色ブドウ球菌が検出され、形成しないマウスでは菌も検出されなかった。3)脱毛1週間後に同様の感染を行っても、皮膚感染及び病変はおこらなかった。4)痂皮を形成したマウス皮膚に同様の処置を繰り返し行うと、皮膚への黄色ブドウ球菌の定着は持続したが、痂皮を形成後、無処置で飼育した場合は自然治癒した。
条件2のマウスに上記と同様の実験を行った場合、感染1週間後の皮膚には条件1よりも大量の菌の検出が認められ、接触性皮膚炎の周辺部では痂皮の形成が認められた。
以上の結果より、黄色ブドウ球菌の定着は皮膚バリアーの破壊だけでは起こらないが、密封条件になると容易に黄色ブドウ球菌の感染が起こり、定着と皮膚バリアーには因果関係が認められた。また脱毛といった皮膚の損傷でも黄色ブドウ球菌の定着及び痂皮の形成が起こることから、黄色ブドウ球菌感染自体がアトピー性皮膚炎の増悪に大いに関与している可能性が示唆された。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Sanae Sasaki: "Roles of gamma interferon and tumor necrosis factor-alpha in shiga toxin lethality"Microbial Pathogenesis. 33・1. 43-47 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] Suguru Hasegawa: "Dysregulation of interleukin-10 and interleukin-12 are involved in the reduced host resistance to Listeria monocytogenes infection in alymphoplastic aly mutant mice"FEMS Immunology and Medical Microbiology. 32. 111-117 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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