研究課題/領域番号 |
13770138
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
|
研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
杉山 剛志 愛知医科大学, 医学部, 助手 (70268001)
|
研究期間 (年度) |
2001 – 2002
|
研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2002年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | Lipopolysaccharides / B-1 cell / Toll-like receptors / Interferon-γ / Signal transduction / Mitogen-activated protein kinase / Morphological change / Macrophage |
研究概要 |
B-1細胞はいわゆる普通のB(B-2)細胞とは異なり、一般にT細胞非依存性に低親和性のIgMを産生し、自然免疫に関わるといわれている。TH2.52はLPSに反応してIgMや種々のサイトカインを産生するB細胞株であるが、我々はこの細胞株がB-1細胞の特徴を持つこと、さらに、CD14を発現しており、CD14依存的に低濃度LPSに反応しNF-κBの活性化、細胞増殖を起こすことを報告している。 本研究ではこのTH2.52のLPS刺激応答におけるシグナル伝達とToll様受容体の発現、MAPKの活性化との関連について検討を行った。TH2.52のmRNAを抽出し、RT-PCRによりRP105、TLR4及びMD-1とMD-2の発現を調べたところ、これらすべての発現が確認された。ERK1/2はLPS濃度依存的にリン酸化され、さらに抗CD14抗体で細胞を処理した後LPSを加えるとERKのリン酸化は抑制された。SAPK/JNKについても同様の結果が得られた。以上の結果よりTH2.52においてLPSは膜型CD14依存的にMAPKを活性化することが明らかになった。 さらに、我々はこのTH2.52がIFN-γ刺激によりマクロファージ様に形態変化を起こすことを見出し、その機構について解析を行った。IFN-γ刺激によりTH2.52は貪食能を持ち、Esterase陽性を示した。IFN-γを除去すると元来のTH2.52の形態へと戻った。インヒビター及びドミナントネガティブコンストラクトを用いた実験より、このマクロファージ化はp38MAPK依存的におこり、さらにIL-4がIFN-γ刺激によるp38のリン酸化を抑制することにより形態変化を抑制することが明らかとなった。これらの結果からTH1サイトカイン、TH2サイトカインによりB-1細胞株TH2.52の機能が制御されていることが示唆された。
|