研究課題/領域番号 |
13770149
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
福士 雅也 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (50313515)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | KSHV / HHV-8 / LANA / episome maintenance / latent persistent infection / oriP / 酵母ツーハイブリット / クロマチン / ヒトヘルペスウイルス8型 / 潜伏感染 / 酵母ツー・ハイブリット法 |
研究概要 |
ヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)は、血管内皮細胞やB細胞に潜伏感染し、カポジ肉腫やprimary effusion lymphoma等を発症すると考えられている。HHV-8のウイルスタンパクlatency-associated nuclear antigen(LANA)は、潜伏感染時に発現しており、ウイルスゲノムの維持・複製に必須である。我々はウイルスゲノム維持のメカニズムを明らかにすることが、HHV-8関連疾患の解明及びその治療法につながると考え、LANAの機能解明を目指した。 研究1:酵母ツー・ハイブリット・スクリーニングを行い、LANAと結合する複数の細胞因子を同定した。このうちヒトmyeloid cell nuclear differentiation antigen(MNDA)について検討を進め、以下の点を明らかにした(論文投稿中)。 (1)MNDAは造血系細胞特異的に発現することが知られている。HHV-8感染細胞においては、インターフェロンα(IFNα)によって誘導されIFNα非存在下では発現していなかった。 (2)HHV-8感染細胞において、LANAとMNDAは共局在した。 (3)IFNαはHHV-8感染細胞の増殖を抑制するが、この作用にMNDAは関与していなかった。 研究2:HHV-8非感染細胞を用いたHHV-8ゲノム複製モデルを新しく開発した(Shinohara et al. )。これよりHHV-8ゲノム複製維持にはLANAが必須であることが再現できた。またこの系にLANA変異タンパクを導入する実験により、LANAのN末端のクロマチン結合領域が重要あることも判った。分裂期細胞において野生型LANAは凝縮クロマチンに付着しているが、N末欠失LANAは凝縮クロマチンには結合せず細胞全体均一に広がっていた。この結果はLANAがクロマチンとウイルスゲノムをつなぎとめる働きをしていることを示唆している。
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