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急性・慢性砒素中毒におけるDNA損傷に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 13770175
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 衛生学
研究機関聖マリアンナ医科大学

研究代表者

網中 雅仁  聖マリアンナ医科大学, 医学部, 助手 (30231997)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード慢性砒素中毒 / 急性砒素中毒 / 砒素曝露 / DNA損傷 / 生体影響 / 80HdG / 臓器局在性 / 8OHdG
研究概要

平成14年
●急性・慢性砒素中毒患者におけるDNA損傷の解明
急性及び慢性砒素中毒事例の患者から提供されたサンプルを用いて、ヒトでの砒素曝露によるDNA損傷を80HdGから検討した。
急性砒素中毒患者63名のうち、検査の同意が得られた52名について検討した。この集団は、曝露1日後の無機砒素濃度が8013±5715μg/g cr.、代謝産物のメチル化砒素が705±495μg/g cr.、ジメチル化砒素が306±257μg/g cr.であった。患者群を成人と小児に分け、尿中80HdG濃度を経時的に調べた。成人の尿中80HdG濃度は曝露10日後で24.4±11.3ng/mg cr.、小児では28.7±10.1ng/mg cr.であった。健常者に比較して成人では、曝露90日後でも有意に高値で、小児は健常者小児に比較して曝露30日後まで有意に高値となった。さらに曝露10日後の80HdG濃度と推定された亜ひ酸摂取量との間に統計的に有意な相関が認められた。以上の結果、砒素曝露によるDNA損傷は経過とともに改善され、DNA修復の進んだことが確認された。また、その修復は成人に比較して小児がより迅速であることが明らかになった。
慢性砒素中毒患者は中国内モンゴルにおける井戸水由来の患者165名について検討した。この集団の砒素濃度は、無機砒素およびその代謝産物であるメチル化砒素とジメチル化砒素の総和として258±236μg/g cr.であった。患者群の尿中80HdG濃度を調べた結果、17.7±9.61ng/mg cr.であり、健常者に比較して有意に高値であることが明らかになった。以上の結果、尿中80HdG濃度の測定は砒素曝露の有効な生物学的曝露モニタリング法であると考えられた。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 山内 博, 網中雅仁, 吉田勝美: "DNA損傷物質曝露における生物学的モニタリング"産業衛生学雑誌. 44・特別増刊. 237 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 網中雅仁, 山内 博, 吉田勝美: "慢性砒素曝露の家兔における臓器中8OHdGについて"日本衛生学雑誌. 57・1. 267 (2002)

    • 関連する報告書
      2002 実績報告書
  • [文献書誌] 網中雅仁, 山内 博, 吉田勝美: "慢性砒素曝露家兔における臓器中8OHdGについて"日本衛生学雑誌. 57・1. 262 (2002)

    • 関連する報告書
      2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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