研究課題/領域番号 |
13770322
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
野村 拓夫 愛媛大学, 医学部, 講師 (20322274)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | パーキンソン病 / α-synuclein / 6-OHDA / アデノウイルスベクター / ラット |
研究概要 |
α-synucleinの機能を知る上で、wild typeおよび家族性パーキンソン病に関連した変異タンパクをコードする2つのDNA(A30T, A53T)点変異遺伝子をFeanyらより入手した。これらの遺伝子がコードするタンパクを強制発言させるためにアデノウイルスベクターを用いることとした。まずα-synuclein遺伝子をコスミドベクターに挿入。293(Human Embryonic Kidney)cellにアデノウイルスゲノムDNAと共にco-transfectionし、目的遺伝子が組み込まれた組み替えアデノウイルスを増殖させた。この濃縮ウイルスを定位脳手術によりオスウイスターラットの片側黒質に注入した。注入後3日、7日の急性期と30日の慢性期モデルにおいてα-Synuclein、Tyrosine Hydroxylase(TH)、GFAPの各種抗体を用いて免疫組織化学的検討を行った。また慢性期モデルについてはApomorphine皮下注射後の運動量や回転運動について行動観察を行った。まず急性期、慢性期を通じて黒質のTH陽性細胞の著明な減少、線条体におけるTH陽性神経終末の減少共に認められなかった。GFAP染色においてアストロサイトの活性についても検討したが注入部に局所的なグリアの活性を認めるのみであり6-OHDAモデルに認められるような黒質ドパミンニューロンの神経終末が存在する線条体におけるグリアの活性化は認められなかった。またヒトα-Synuclein抗体を用いた免疫組織化学的検討では注入3日目に固定した1例においてα-Synuclein抗体陽性の凝集塊が認められたがこれはおそらく黒質のドパミンニューロンが感染により壊死に陥った結果ではないかと推測された。しかしこれも多くのサンプルで認められる共通した変化とは言えなかった。慢性期のモデルにおける行動観察においてはα-Synuclein遺伝子A53Tの点変異モデルについて注入側(左側)に一致する左側への回転運動が増加しているモデルも見られたがこれについても全例がこのような傾向を呈しているわけではなかった。またA30Pの点変異モデルやα-SynucleinのWildTypeについても同様な実験を行ったが、このような変化は認められなかった。現段階では報告可能なパーキンソン病モデルの作成には至っていないと考えられた。
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