研究課題/領域番号 |
13770356
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
大村 崇 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助手 (70295707)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 心筋梗塞 / 心臓リモデリング / MAPK / JNK / AP-1 / アンジオテンシン / 心不全 / 心筋肥大 / c-Jun / 遺伝子導入 / dominant negative mutant / activator protein-1 |
研究概要 |
細胞内情報伝達系のmitogen-activated protein kinase(MAPK)はERK、JNK、p38MAPKがあり、細胞増殖因子、サイトカイン、機械的刺激などで活性化され、細胞の肥大、増殖、分化、アポトーシス、遺伝子発現制御などに関係する。我々の検討では、ラットの心筋梗塞の心筋MAPKは、ERK、JNK、p38MAPKのすべてが、梗塞部位と非梗塞部位の両方で活性亢進が認められた。この結果より心筋でのMAPKの活性化が心筋梗塞後心臓リモデリングに関与していると考えられた。さらに、JNKの下流に位置するc-Junのdominant negative mutantをアデノウイルスベクターをもちいて培養心筋細胞に遺伝子導入し、シグナルを抑制することによりエンドセリンやフェニレフリンによる心筋肥大を検討した。その結果、c-Junのdominant negative mutantは転写因子activator protein-1(AP-1)の活性化を抑制し、さらにcell sizeの増大、タンパク合成促進、ANP、BNPのmRNA発現亢進を抑制した。このことより、JNKの下流のc-Junを抑制することで、AP-1の転写活性を阻害し、生体でも心筋細胞肥大を抑制できる可能性があることが判明した。又、ACE阻害薬、アンギオテンシンI型受容体拮抗薬はJNK、AP-1の活性を阻害し心筋梗塞後心臓リモデリングの抑制に関与していると考えられた。
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