研究課題/領域番号 |
13770375
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
新谷 理 久留米大, 医学部, 助手 (20309777)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 自己骨髄単核球細胞移植 / 治療的血管新生 / 虚血性心疾患 |
研究概要 |
我々はこれまでに虚血性心疾患の治療の研究に積極的に取り組んでおり、血管再生療法の治療概念は、虚血性心疾患の治療法の開発に大きな意味を持つ。 我々は急性心筋梗塞患者において末梢流血中のCD34陽性細胞が増加することを証明した(Shintani. et al. Circulation 2001)。また、実験動物における下肢虚血モデルを作成し自己(autologous)骨髄細胞を虚血組織に移植することにより血管新生の増強することを報告した(Shintani. et al. Circulation 2001)。我々はすでに重症下肢虚血患者に対する血管再生療法へ臨床応用している。 我々は、本研究で実験動物において自己骨髄細胞を直接虚血心筋に植え込むことによって虚血部位の血管新生を促進させ、その結果、慢性的な心筋壊死の軽減、更には機能保護につなげることが可能かどうかをミニブタを用いて検討した。ミニブタの左冠動脈を結紮し虚血心筋モデルを作成し、蛍光標識した自己骨髄単核球細胞を開胸下に虚血心筋に筋注法で移植した。虚血心筋では蛍光標識した骨髄単核球細胞の取り込みを認め、三週間後の血管造影では対照群と比較して、著明な虚血心筋での血管新生の促進を認め、心筋コントラストエコー検査による評価でも虚血心筋への血流増加、また左室駆出率の改善を認めた。実験の経過中、自己骨髄細胞移植による合併症は認めなかった(Kamihata et al. Circulation 2001)。 我々は以上の基礎実験の成功および臨床応用の経験から、平成14年度には重症虚血性心臓病患者に対し自己骨髄単核球細胞移植を冠動脈バイパス術と併用もしくは単独移植予定である。
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