Human EF-1αプロモーターを結合したmouse ICAD(caspase-3依存性DNA分解酵素インヒビター)のDNAコンストラクトを作成し、C57BL/6マウスの受精卵に注入した。 得られたマウスはhuman EF-1αとmouse ICADのプライマーを用いたPCRにてICAD遺伝子の導入を確認した。ICADトランスジェニックマウスの皮膚の生検を行い、TUNEL染色を含めた免疫組織学的な検討を行い、ICADの皮膚での機能を解析中である。 また、得られたICADトランスジェニックマウスと以前当教室で作製したCaspase-1トランスジェニックマウスとの交配をおこなった。その結果ICAD、Caspase-1両者の遺伝子を持つトランスジェニックマウスを作成でき、保存、繁殖させえている。同マウスではCaspase-1のみのトランスジェニックマウス比較して、特有の掻破行動の抑制を認めており、血清中のIg-Eレベルの比較及び、皮膚でのアポトーシスの抑制があるかを病理組織学的に比較検討中である。 また、ICADの機能を明らかにするために外的に遺伝子導入を行う目的で、Caspase-3を組み込んだウィルス発現ベクターを作成し、大腸菌に導入し、保管している。ICADトランスジェニックマウスの個体が少なく、現時点では未施行であるが、今後、経皮的にウィルス発現ベクターを経皮的に導入し、ICADのアポトーシス抑制機能を解析していく予定である。
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