研究課題/領域番号 |
13770448
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 島根医科大学 |
研究代表者 |
宇田川 潤 島根医科大学, 医学部, 助手 (10284027)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 毛周期 / 概日リズム / 視交叉上核 / 視神経 / Period遺伝子 |
研究概要 |
毛周期を形成する発振装置は、皮膚自身に存在していると考えられている。また、視交叉上核の概日リズムは毛周期の発振器ではないが、毛周期を修飾する可能性はあると考えられてきた。さらに、前年度の研突により、明暗周期の変化による概日リズムの変化とともに、毛周期の変化が観察された。したがって、以下の3つが毛周期に影響を与えていると考えられた。 a)中枢(視交叉上核)の概日リズム b)視覚路を介するが、視交叉上核を介さない経路を通る光刺激 c)皮膚で受容される光刺激あるいは皮膚の概日リズム 本年度は、上記a)およびc)と毛周期との関連を調べるため、22-28時間の明暗周期下で次の実験を行った。 1)視神経を切断し、視覚経路を介した光刺激を遮断することによって中枢の概日リズムの固定したとき、毛周期が明暗周期と中枢の概日リズムのどちらに従うか観察した。 2)視神経の切断および視交叉上核の破壊を行い、上記a)およびb)の影響を取り除いた後、毛周期は上記c)に影響されるか観察した。 (1)皮膚におけるmPer2mRNAの発現を観察し、皮膚自身に概日リズムが存在するか検討した。 結果と考察 1)上記1)の条件下では、明暗周期の変化に関わらず、毛周期はほぼ一定であった。 (2)上記2)の条件下では、明暗周期の変化とともに毛周期は変化した。 (3)視交叉上核と同様、皮膚においてもmPer72mRNAの周期的発現が観察された。 以上の結果から、毛周期は中枢の概日リズムに強く影響を受けていると考えられた。さらに、中枢の概日リズムの脱支配下では、毛周期は皮膚で受容した光刺激にも影響を受けると考えられた。また、光刺激によって制御された皮膚の概日リズムが毛周期に影響を与える可能性も考えられた。
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