研究課題/領域番号 |
13770455
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
山崎 研志 愛媛大学, 医学部, 助手 (40294798)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 表皮角化細胞 / 骨形成因子 / 骨形成因子受容体 / 骨成長因子 / 分化誘導 |
研究概要 |
培養表皮角化細胞における骨成長因子・BMPファミリーの発現とその誘導について調べ、以下の結果を得た。培養表皮角化細胞は主にBMP2メッセンジャーRNAを発現し、BMP6メッセンジャーRNAも誘導しうることがわかった。BMP2については蛋白合成と培養液中への分泌も確認した。蛋白合成・培養液中への分泌はメッセンジャーRNAの発現量に比例しており、BMP2の表皮角化細胞における発現は、転写レベルで調整されていると考えられた。 表皮角化細胞をBMPで刺激すると、BMPは濃度依存的に表皮角化細胞の増殖を抑制した。このときの表皮角化細胞の細胞周期を調べると、G0/G1期に集中していた。また、BMP添加により表皮角化細胞は形態変化を起こしており、このときに表皮角化細胞の分化に伴い発現する遺伝子を調べると、分化の早期に誘導される遺伝子が増えていた。これらのことから、BMPは表皮角化細胞の分化を誘導することが示唆された。 BMP受容体の表皮角化細胞における発現を確認したところ、I型受容体とII型受容体の発現が確認できた。これらの受容体のドミナントネガティブ変異体を表皮角化細胞に発現させるとBMP2による表皮角化細胞増殖抑制作用が解除されたことから、BMP2はこれらの受容体を介して作用していることが確認できた。以上のことから、BMP2は表皮角化細胞において自己誘導因子として、表皮角化細胞の増殖を制御し、分化を誘導することにより表皮の恒常性維持に働いていることが示唆された。
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