研究課題/領域番号 |
13770460
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
皮膚科学
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研究機関 | 札幌医科大学 |
研究代表者 |
南辻 泰志 札幌医大, 医学部, 助手 (00305236)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | N-propionyl-4-S-CAP / アポトーシス / 脱色効果 |
研究概要 |
N-propionyl-4-S-CAP(NPr-CAP)は色素細胞に対してチロシナーゼ依存性のアポトーシスによる殺細胞効果と細胞増殖抑制効果を有する。色素細胞への選択的傷害は肉眼的に脱色効果としても観察することができる。今回NPr-CAP投与でその脱色効果を経時的に観察した。脱色効果が明らかとなればその組織においてBcl-2などのアポトーシス関連蛋白または遺伝子発現の変化を観察していく必要が生じる。 投与対象は肝斑、12症例(女性、31〜56歳、平均49.4歳)とした。NPr-CAPを連日2回、12週間外用投与し、効果不明例では24週まで投与期間を延長した。 1、肝斑の色調が完全に消えたものは無かった。 2、色調が薄くなったものもあったが軽度であった。 3、色調が薄くなるまでに、多くの症例はは4〜6ヶ月要した。 4、数例が2週目より色調の減弱を認めたが、最終的に色素脱失効果は軽度であった。 5、NPr-CAP外用3〜4ヶ月目より肝斑の周囲の正常皮膚の色素脱失が認められ始めた。 6、正常皮膚の色素脱失後から肝斑の色素脱失が出現したものが多かった。 7、肝斑よりも正常皮膚の色素脱失効果の方がより明瞭であった。 8、接触性皮膚炎を生じたのは1例あった。これは基剤や添加物によって生じた可能性があった。 総括すると、NPr-CAPの脱色効果発現まで数箇月かかり、肝斑より周囲正常皮膚に脱色効果が出やすかった。今後、in vitroまたはin vivoでのアポトーシス関連蛋白または遺伝子発現の変化を観察していくことが望まれる。
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