研究課題/領域番号 |
13770518
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
川口 修 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (90276428)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 脳動静脈奇形 / 定位放射線治療 / 因子画像解析 / 導出静脈 |
研究概要 |
X線CTを用いて、造影剤の流入が立体的かつ時間的に変化する像(4次元画像:3次元+時間軸)を構成し、脳動静脈奇形の血流動態をも明らかした。さらに拡張した流入、導出血管と区別してnidusのみを描出し、治療計画に使用できるようにした。 方法は以下の通りである。 1.カテーテルを入れた状態で血管造影室CTでdynamic CTを順次nidusを覆う範囲でおこなう。造影剤流入直前の画像と比較し血管のみを描出する(subtraction CT)。 2.同一位相の画像を得て時間ごとの立体データ(4次元画像)を再構成する。 ファントム実験:ビニールチューブで脳動静脈奇形の血流動態ファントムを作成した。造影剤を注入しながら、ダイナミック撮影を行い、得られたデータを解析した。 CT法による臨床応用:今年度は若干名の患者に対して本法を適用した。ファントム実験で得られた条件をもとに、定位放射線照射のために頭部を金属枠にネジで完全に固定して脳動静脈奇形を対象に、血管造影時にCTを撮影した。なお、本学患者諸氏には、十分に説明して任意の同意を得た。位置決め用血管造影の際、同一の寝台でX線CTが撮影可能なAngioCT装置を使用した。2cm径程度の脳動静脈奇形を対象とし、薄スライスで数回のdynamic造影をおこない、データを媒体に保存する。造影剤濃度は静脈造影時の1/10程度の極めて少量の造影剤で施行可能であった。 DICOMデータ変換ソフトウェアを作成し、治療計画装置に転送した。実際の治療計画にきわめて有用であった。得られたデータから、DSA画像、ヘリカルCT画像、ダイナミック画像を比較して臨床的意義を検討した。また、画像処理コンピュータで因子画像解析を用い、nidusおよび導入、流出血管の自動描出を試みた。導入、流出血管は視覚的にも明瞭に描出可能であった。
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