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精神分裂病患者脳におけるPSD95mRNA発現量の比較

研究課題

研究課題/領域番号 13770558
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 精神神経科学
研究機関順天堂大学

研究代表者

大沼 徹  順天堂大学, 医学部, 助手 (10286734)

研究期間 (年度) 2001 – 2002
研究課題ステータス 完了 (2002年度)
配分額 *注記
2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2002年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワードPSD95 / 精神分裂病 / 前頭前野 / 海馬 / mRNA / in-situ hybridisation
研究概要

平成14年度は、昨年度行ったin-situ hybridisationの結果からPSD95 mRNAの発現を(film-autoradiogramおよびemulsion-autoradiogram)画像解析機器Seescanにて定量した。最終的な症例群は精神分裂病6例と健常対照群10例で、関心領域は前頭前野(Brodmann area 9、10、11)と海馬(歯状回、アンモン角、海馬傍回を含む)である。分裂病群の前頭前野Brodmann area9では対照群に比し、regional level(-20.6%,P=0.03)、cellular level(-19.1%,P=0.03)ともにPSD95 mRNA量が有意に減少していた。その他の前頭前野でも分裂病群で減少傾向は認められたが統計学的有意差には至らなかった。しかしながら、海馬ではどの部位においても分裂病群と対照群で有意差は認められなかった。今回の結果から、分裂病群患者前頭前野Brodmann area 9においてPSD95 mRNA levelが減少していたことの解釈については、最近の研究で、PSD95の発現には十分なNMDA受容体の刺激が必要であることが報告されており、分裂病患者のBrodmann area9のNMDA受容体には、十分なグルタミン酸刺激が伝達されていない可能性が考えられる。これは、分裂病患者脳のNMDA受容体の機能自体が障害されていたことや、シナプス間隙のグルタミン酸濃度が減少していたという過去の報告からも示唆されるであろう。分裂病患者Brodmann area 9のNMDA受容体では、過去の研究からグルタミン酸伝達の減少が生じていることが考えられ、その障害は下流のPSD95にまで及んでいると今回の研究結果からは考えられる。

報告書

(2件)
  • 2002 実績報告書
  • 2001 実績報告書

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公開日: 2001-04-01   更新日: 2016-04-21  

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