研究課題/領域番号 |
13770585
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
内田 美栄 自治医科大学, 医学部, 助手 (80316520)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2002年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2001年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | FKHRL1 / エリスロポエチン / 転写因子 / サイトカイン / エリストポエチン |
研究概要 |
FKHRL1はFOXファミリーに属する転写因子である。FKHRL1は非リン酸化状態で核内に存在し転写因子として働くが、リン酸化を受けると核外に移行し転写活性を失う。我々は、赤芽球系細胞ではエリスロポエチン(EPO)刺激によって活性化されたAktによってFKHRL1が面接リン酸化され、核外に移行し転写活性化能を失うことを報告した。そこでFKHRL1の転写因子としての機能を解析するために、Aktによってリン酸化される3つのアミノ酸残基をアラニンに置換した恒常活性型変異体(FKHRL1-TM)を得た。この遺伝子をEPO依存性細胞株UT-7/EPOにタモキシフェン誘導系を用いて導入し、転写活性を持つFKHRL1の発現を誘導操作しうる細胞株を確立した。タモキシフェン添加により導入したFKHRL1が核内に集積し、転写活性が約30倍に増加することを確認した。この遺伝子導入細胞株からタモキシフェン添加前、12時間後、24時間後にtotal RNAを抽出しcDNAマイクロアレイ法を用いて発現に差のある遺伝子の検討を行った。その結果、恒常活性型FKHRL1の誘導により、細胞周期、アポトーシス、腫瘍化に関係のある多数の遺伝子の発現増加が見られた。中でも我々はCyclinG2、PA26、C/EBPδの発現が増加することに注目した。いずれも、詳細な機能は明らかにされていないが、細胞周期停止に関与すると報告されている。 これらの遺伝子の発現増加は、Real time PCRを用いて確認中である。 以上の結果よりこれらの遺伝子がFKHRL1のターゲットである可能性が示唆された。 今後、これらの遺伝子の赤芽球系における機能を解析し、FKHRL1によって誘導されるG0/G1 arrestの責任遺伝子であるか否かを明らかにする。
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