研究課題/領域番号 |
13770639
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内分泌学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
原田 晴仁 日本医大, 助手 (00271429)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 甲状腺乳頭癌 / cDNAマイクロアレイ / 遺伝子発現 |
研究概要 |
[目的]癌研究における遺伝子解析はさまざまな方面からなされている。そのなかで、c-DNAマイクロアレイ解析は多数の遺伝子発現を同時に解析できる極めて有効な方法である。甲状腺癌の研究においては、未だマイクロアレイを用いた広範囲の遺伝子発現スクリーニングの報告はない。我々は、高密度cDNAマイクロアレイを用いて、26例の甲状腺乳頭癌に対して体系的遺伝子発現解析を行っている。[方法]手術時に癌部および非癌部より一部組織を切除し-80℃で凍結保存した検体を用いた。凍結組織よりtotal RNAを抽出し100〜10000倍に増幅後、正常部にはCy-3で、癌部にはCy-5でそれぞれ蛍光標識したcDNAプローブを合成し、スライド上にあらかじめスポットしておいた9216遺伝子に競合的ハイブリダイゼーションさせ遺伝子の発現状況を見た。蛍光信号の読み込みの際には、"GenePix"ソフトを用いて、蛍光強度の読み込みと同時に、スポット周囲のバックグラウンドレベルにより信号強度を補正した。また、"ScoreCard"ソフトを用いてシグナルの信頼限界ラインを特定し、ハウスキーピングジーンをコントロールにして信号強度を正規化した。そうして得られたデータをもとに、"GeneSpring"解析ソフトを用いてGeneListを作成した。Cy-3・Cy-5の信号強度がともに信頼限界レベル未満のデータは切り捨て、蛍光強度比が2.0以上のものを「発現上昇」、0.5以下のものを「発現低下」、その間のものを「発現に変化なし」と判定した。[結果・考察]50%(13例)以上の症例で発現上昇が認められた遺伝子は337、発現低下が認められた遺伝子は1134であった。それらの遺伝子に対してクラスター解析を行い、サンプル間で発現状況の似通ったものをグループ化したが、それらのグループを規定する特定の遺伝子の同定には至っていない。今後、腫瘍の大きさ・転移再発の有無・術前のサイログロブリン値などでグループ分けし、各因子に関係した遺伝子の解明を目指す。
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