研究課題/領域番号 |
13770674
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 慶應義塾大学 (2002) 東北大学 (2001) |
研究代表者 |
山崎 元靖 慶應義塾大学, 医学部, 助手 (00296716)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2001年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | サイトカイン / 環境温度 / 低温 / 高温 / 体温 |
研究概要 |
健常成人(2〜10人)よりヘパリン化試験管にて30ml採取した血液をRPMI-1640にて2倍希釈しておく。等量に分注後、一方に最終濃度100ng/mlのLPS(Sigma 055:B5)を加えた群(以下L群)、他方は対照群として何も加えない群(以下C群)とした。これらを5%CO2下に後述の培養温度環境下にそれぞれ24時間振盪培養した。培養後、各々1800回転で15分間遠心し、上清を分離・凍結した。後日上清中のIL-8などをsandwich ELISA(PharMingen, USA)により定量した。設定環境温度は低温環境下である34℃以外に、高温環境である38℃、40℃、42℃を採用し、37℃のときと比較した。 37℃と比し、34℃では上清中のIL-8濃度は一定の傾向を認めなかった。また、個体差も大きかった。40℃、42℃の環境下では上清中のIL-8濃度は有意に低下していたが、37℃と38℃では有意差を認めなかった。TNF-αに関しては、37℃と40℃では、40℃環境下で有意に濃度が低かった。 以上より、環境温度とサイトカイン産生能の関係は、予想されたような低温環境下でのサイトカイン産生能低下は認められず、それ以外の因子の影響を強く受ける可能性が考えられる一方、高温環境下では40℃を越えると、サイトカイン産生能が低下する傾向が認められたことより、高温環境がサイトカイン産生に自己抑制的(negative feedback)に機能している可能性が考えられた。 また、重症頭部外傷患者の頚静脈血と橈骨動脈血中のIL-8濃度に関しては昨年より症例の追加がなかった。しかし、受傷後8〜39時間まで、侵襲の局在性を示唆するIL-8濃度が、頚静脈血で、より高値を示したことから、頭部外傷に関する侵襲の定量的な指標として有用である可能性が考えられた。
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