研究課題/領域番号 |
13770719
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
新井 俊文 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (70307560)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2001年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 樹状細胞 / 癌ワクチン / 免疫細胞療法 / がんワクチン |
研究概要 |
マウスの悪性黒色腫株を用いてlysatesとapoptotic cellsの2種類の腫瘍由来抗原の作製方法を確立した。悪性黒色腫株で発現が確認されているmTRP-2 peptideを用いて、3種類の抗原を別々にパルスした樹状細胞ワクチンの免疫効果および治療効果を比較検討した。mTRP-2をパルスした樹状細胞(mTRP-2-DC)で免役したマウスは100%腫瘍を拒絶した。一方apoptotic cells(apo-DC)やlysates(ly-DC)をパルスした樹状細胞で免役したマウスは同様にほぼ100%腫瘍を拒絶した。次に転移肺腫瘍モデルを用いたところ、mTRP-2-DCで治療したマウスは腫瘍の増殖を抑制できなかった。一方apo-DDやly-DCで治療したマウスは腫瘍増殖を抑制し、肺転移結節の個数はどちらも50%程度抑制された。皮下腫瘍モデルでは、mTRP-2-DCで治療したマウスは腫瘍増殖を抑制できなかった。しかしapo-DCやly-DCで治療したマウスの皮下腫瘍は増殖が抑制され、生存期間は4倍以上延長した。以上のことから臨床治療に近い、確立された腫瘍を治療するマウスモデルにおいては、単一の腫瘍抗原peptideを使うより、腫瘍細胞内のさまざまな癌抗原を含む形態となるlysatesやapoptotic cellsが樹状細胞にパルスする抗原としては適していると考えられた。
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