研究課題/領域番号 |
13770781
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
村井 保夫 日本医科大学, 医学部, 助手 (30287750)
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研究期間 (年度) |
2001 – 2002
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研究課題ステータス |
完了 (2002年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2002年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2001年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | Pituirtary / pituitary adenoma / RCAS1 / MIB-1 / Biological marker / Immunohistochemistry / Pituitary adenoma / Prolifeaion |
研究概要 |
下垂体腺腫に対しbiological markerを検討することにより、増殖能、浸潤能を組織切片上で評価し、その結果と、臨床所見および内分泌所見を比較検討することを試みた。これらの結果より、それぞれの症例に対する増殖能、浸潤能を評価することが出来れば、治療方針の確立に不可欠な知見が得られ、下垂体腺腫患者の長期機能予後改善が期待できるものと思われた。まず、腫瘍関連抗原RCAS1(receptor-biding cancer antigen expressed on SiSo cells)について検討した。RCAS1は腫瘍細胞に発現し、それを認識する受容体を介して免疫細胞の細胞増殖を抑制しapoptosisによる細胞死を誘導するとされている。RCAS1の発現とKi-67モノクローナル抗体(MIB-1)の発現を免疫組織学的手法にて検討した。対象症例は経蝶形骨手術により摘出した下垂体腺腫50例(年齢23-80歳平均46.6歳、男性24例女性26例)正常下垂体5例である。まず、免疫組織化学的手法を用いてMIB-1、RCAS1の発現を検討した。その結果、正常下垂体ではRCAS1、MIB-1とも発現はみられなかった。下垂体腺腫ではRCAS1は48%の腫瘍において発現がみられ、その陽性率を腺腫の種類、大きさ、海綿静脈洞への浸潤の有無に対して検討したが有意差はみられなかった。RCAS1の発現とMIB-1 indexとを比較したところ、RCAS1陽性例では(n=24)MIB-1 indexが有意に高い結果が得られた。以上の結果からRCAS1の発現は腫用増殖能を表すMIB-1陽性率と相関する傾向がみられ腫瘍の増殖に関与することが推察された。その結果は共同研究者であるUmeokaらによってMod Pathol 2001;14(12):1232-1236に発表された。
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